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有機遷移金属錯体におけるトランスメタル化反応の自在制御

研究課題

研究課題/領域番号 15036223
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 理工系
研究機関東京工業大学

研究代表者

小坂田 耕太郎  東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (00152455)

研究分担者 西原 康師  東京工業大学, 資源化学研究所, 助手 (20282858)
研究期間 (年度) 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2003年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワードトランスメタル化 / パラジウム / ロジウム / ボロン酸 / Suzuki-Miyauraカップリング
研究概要

有機ボロン酸とパラジウム錯体との反応を検討した。ホスフィン配位子をもつフルオロアリール(ヨード)パラジウム錯体は酸化銀の存在下アリールボロン酸と反応し、ジアリールパラジウム錯体を生成した。この反応はボロン酸のアリール基がパラジウムにトランスメタル化したものであり、パラジウムに結合していたアリール基をフッ素化しビアリールの還元的脱離を抑制したときにはじめて単離することが可能になった。X線構造解析、NMRスペクトルなどから錯体の構造を明らかにした。
このトランスメタル化反応の中間に生成する錯体はフルオロアリール(ヒドロキソ)パラジウム錯体であることを明らかにした。すなわち、アリールボロン酸を加えない系で反応をおこなった場合には^1H-NMRでOH水素のシグナルを観測でき、かつ単一の錯体種が生成していることが^<31>PNMRで確かめられたので上記の錯体が生成していると結論づけた。その他のデータも中間体構造を支持した。さらに、この中間体はアリールボロン酸と反応してジアリールパラジウム錯体を生じることからヒドロキソパラジウム中間体を経由するトランスメタル化機構を明らかにした。これは合成化学的に重要なSuzuki-Miyaura反応のトランスメタル化過程を明らかにしたものとして重要である。
アリール(ヨード)白金錯体とアリールボロン酸との反応ではヒドロキソ錯体やジアリール錯体は生成せずボリルオキソ白金錯体が生成し、これをX線構造解析で明らかにすることができた。ヒドロキソロジウム錯体とアリールボロン酸との反応も種を検討し、1,5-シクロオクタジエン配位子を有する錯体が酸化銀の存在下配位子を添加することによってアリールロジウム錯体へ変換されることを明らかにした。

報告書

(1件)
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Yasushi Nishihara, Hiroyuki Onodera, Kohtaro Osakada: "Synthesis and structural characterization of the first unsymmetrical diarylpalladium complex trans-Pd(C_6F_5)(2,4,6-C_6F_3H_2)(PEt_3)_2, derived from transmetalation between 2,4,6-trifluorophenylboronic acid and trans-Pd(C_6F_5)I(PEt_3)_2"Chem.Commun.. 192-193 (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Masumi Itazaki, Yasushi Nishihara, Kohtaro Osakada: "Dinuclear and Linear Trinuclear Hydridoplatinum(II) Complexes [Pt_2H_2(PEt_3)_2 (μ-PBu_2)_2] and [Pt_3H_2(PEt_3)_2(μ-PPh_2)_4] with Bridging Phosphido Ligands"Organometallics. 23(印刷中). (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Makoto Tanabe, Kohtaro Osakada: "Rh-Pt Heterobimetallic and Diplatinum Complexes with Bridging Silyl and Silylne Ligands"Inorg.Chim.Acta. 350. 201 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Makoto Tanabe, Masaki Horie, Kohtaro Osakada: "Prepration, Structures and Electrochemical Properties of Silaplatinacyclohexadienes with Ferrocenyl Pendant Groups."Organometallics. 22. 373-376 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2018-03-28  

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