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リン原子の立体的および電子的柔軟性に基づく多核金属錯体の動的架橋構造

研究課題

研究課題/領域番号 15036250
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 理工系
研究機関広島大学

研究代表者

水田 勉  広島大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70221603)

研究分担者 久保 和幸  広島大学, 大学院・理学研究科, 助手 (90263665)
研究期間 (年度) 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2003年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード[1]フェロセノファン / 光開環反応 / 多核錯体 / 触媒反応 / チタナジホスフィン / パラジウム
研究概要

本研究の第1のテーマは、反応性に富んだリンヘテロ環の開環反応を利用して、リン架橋ヘテロ2核錯体を合成し、得られる錯体の特異な架橋構造が有する機能を明らかにすることである。リン架橋[1]フェロセノファンをP(OMe)_3の共存下で光照射するとFe-Cp結合が切れ,P(OMe)_3を取り込んだ錯体を与えた。この錯体のη^1-Cp環は,金属錯体フラグメントに対して配位可能である。そこで,Mo(CO)_3(NCMe)_3と反応させると鉄-モリブデン2核錯体を与えた。この錯体は,鉄フラグメントがカチオンでモリブデンフラグメントがアニオンになったツビッターイオンとなっている。従って,この2つの性質の異なる金属中心を使った新規な反応が開発できると期待できる。
リンは3価と5価の原子価状態を取るため互変異性が可能である。本研究の第2のテーマでは、この原子価状態の二面性を金属錯体の架橋に取り込み、電子的に非局在化した柔軟な結合系を構築することを目的とする。そこで、新規なキレート配位子としてPh_2PCH_2Ti(Cp)_2OPPh_2を合成した。この配位子にはキレート鎖にTi-O-Pが組み込まれている。このキレートをPdに配位させると、形式的にはTiとPdがO=Pで架橋された錯体が、合成できた。このパラジウム錯体を用いて、末端アルキンのヒドロホスフィニレーションを行ったところ、リン官能基が同時に2つアルキンに導入されるという、新しい反応パターンを見出すことが出来た。単核の錯体では1つしか導入されないことから、この新しい反応には、二核構造に由来する新しい反応機構が関与していると推定され、現在検討しているところである。

報告書

(1件)
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] T.Mizuta: "Ring-opening reaction of phosphorus-bridged [1]ferrocenophane via ring slippage from η^5- to η^1-Cp"Journal of the American Chemical Society. 125. 2068-2069 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2018-03-28  

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