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遷移金属ラジカル反応によるカスケード型カルボニル化

研究課題

研究課題/領域番号 15036259
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 理工系
研究機関大阪府立大学

研究代表者

柳 日馨  大阪府立大学, 総合科学部, 教授 (80210821)

研究期間 (年度) 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2003年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード光照射 / 一酸化炭素 / アルキルヨージド / メタルラジカル / アシルパラジウム / 環化カルボニル化 / カルバモイルパラジウム / カスケード型合成
研究概要

アルキルヨージドを用いる原子移動型のカルボニル化反応は光照射条件下で進行するが、第2級や第3級のアルキルヨージドにおいて顕著である反面、ヨウ素原子移動過程が円滑ではない第一級のアルキルヨージドにおいては著しく緩慢であるという問題点を残していた。また、合成化学的に有用性の高い環化過程を組み込んだ多段階カスケード型反応への応用も課題であった。本研究では光照射条件下における原子移動型ラジカルカルボニル化反応系について、触媒量の遷移金属錯体の関与を組み入れることで反応の加速化が起こるという基礎的知見を元にその潜在性を詳細に検討することとしたが、本年度においては以下に述べる成果を得た。アルコール存在下にアルキルヨージドの光照射条件下でのカルボニル化反応をそれぞれ触媒量のPd(PPh_3)_4を存在させた条件と存在させない条件で試みた。その結果、いずれの場合もパラジウム種の添加による著しい反応の加速化効果を認めた。
一方、アミンを共存させた光-パラジウム系でのカルボニル化反応では第一級のアルキルヨージドからのアミド生成が迅速化されることを確認した。また、この反応結果の応用として唐辛子の辛み成分のひとつであるジヒドロカプサイシンの簡潔合成に成功した。一方、アミンの使用量が生成物に大きな変化を与えることを明らかとした。例えば、アミンの使用量を5当量に増やすと、連続カルボニル型生成物であるα-ケトアミドが主に生成した。ケトアミド生成条件を4-ペンチニルヨージドを用いたカスケード型カルボニル化反応に応用した。その結果、期待したトリプルカルボニル化体が生成した。反応の最終ステップであるα-ケトアミドの生成にはアシル(カルバモイル)Pd種の関与が強く支持される。この反応においては、4つの炭素-炭素結合生成と4炭素成分の連結を、一段の反応操作で実現しており、ラジカル種と遷移金属種のハイブリッド型反応によるカスケード型合成プロセスを実現した。

報告書

(1件)
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] K.Miura, M.Tojino, N.Fujisawa, A.Hosomi, I.Ryu: "Cascade carbonylation methods leading to β-diketones and β-functionalized δ-diketones"Angew.Chem., Int.Ed.. (in press). (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2018-03-28  

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