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ベンゼン類の炭素-水素結合の活性化触媒技術の開発―実用化を目指して―

研究課題

研究課題/領域番号 15036265
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 理工系
研究機関関西大学

研究代表者

石井 康敬  関西大学, 工学部, 教授 (50067675)

研究分担者 坂口 聡  関西大学, 工学部, 専任講師 (50278602)
研究期間 (年度) 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード酸化的カップリング / ベンゼン / アルケン / パラジウム / ヘテロポリ酸 / 分子状酸素 / C-H結合活性化 / 炭素-炭素結合形成反応
研究概要

ベンゼンに代表される芳香族化合物から誘導される化合物は、我々の生活に必須の多くの化学製品の原料であるが、それらの誘導体の合成はハロベンゼンやアルキルベンゼンを出発原料として行われている。もし、ハロベンゼンの代わりに直接ベンゼンを用い、さらに再酸化系にハロゲンを含まない分子状酸素を酸化剤とする触媒系が構築できれば、廃棄物を出さない環境に優しい合成法となり、合成的にも工業的にも大きなインパクトのある反応になるものと期待される。本研究では、分子状酸素を酸化剤とするベンゼンの炭素-水素結合の直接活性化とその実用化を目指した触媒系の開発を目的として検討した。その結果、ベンゼンとアクリル酸エチルをプロピオン酸中、触媒量のPd(OAc)_2とモリブドバナドリン酸(HPMoVと略)、および微量の酢酸ナトリウム、アセチルアセトン存在下反応させたところ、けい皮酸エチルが良好な収率で得られることを見出した。また、反応時間を延ばすことにより、3-フェニル-けい皮酸エチルが81 %の収率で主生成物として合成できることがわかった。本触媒系による芳香族化合物とアルケンの酸化的カップリング反応は種々の有機基質に適応でき、多くのカップリング生成物を合成することに成功した。このように、従来極めて困難であったベンゼンの炭素-水素結合の活性化が、Pd(OAc)_2/HPMoV触媒系により常圧の分子状酸素のもと達成された。本反応は、従来法と比べ塩の副生もなく、分子状酸素を酸化剤として用いることができるため、低環境負荷型のアレーン誘導体の合成法として、実用化も可能な新手法となる。

報告書

(1件)
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] T.Yokota, M.Tani, S.Sakaguchi, Y.Ishii: "Direct Coupling of Benzene with Olefin Catalyzed by Pd(OAc)_2 Combined with Heteropolyoxometalate under Dioxygen"J.Am.Chem.Soc.. 125・6. 1476-1477 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] M.Tani, S.Sakaguchi, Y.Ishii: "Pd(OAc)_2-Catalyzed Oxidative Coupling Reaction of Benzenes with Olefins in the Presence of Molybdovanadophosphoric Acid under Atmospheric Dioxygen and Air"J.Org.Chem.. 69・4. 1221-1226 (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2018-03-28  

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