研究課題/領域番号 |
15039236
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
大沢 匡毅 独立行政法人理化学研究所, 幹細胞研究グループ, 研究員 (10344029)
|
研究分担者 |
西岡 恵里 独立行政法人理化学研究所, 幹細胞研究グループ, 研究員
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
2004年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2003年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
|
キーワード | 幹細胞 / 色素細胞 / マイクロアレー解析 / Notch / Hes1 / アポトーシス / 遺伝子クローニング / 自己複製 |
研究概要 |
1.色素細胞にGFPを発現させたトランスジェニックマウスを作成し、FACSにより色素幹細胞を含む様々な分化段階にある色素細胞を単離した。これらからcDNAライブラリーを作製し、マイクロアレー解析により、幹細胞に強く発現する遺伝子を約200種類を同定した。これらの中には、NotchシグナルおよびTGF/BMPシグナルの活性化に関わる分子や、Wntシグナル系を抑制する分子が同定された。この結果より、これらのシグナル系が色素幹細胞維持に関わっていることが示唆された。 2.色素前駆細胞に対するNotchシグナル系の役割を明らかにする目的で、胎児表皮器官培養系にγ-secretase阻害物質を添加しNotchシグナル系を抑制したところ、表皮中の色素前駆細胞がアポトーシスにより完全に消失することを認めた。次に、下流分子であるHes1の機能を調べた。Dominant negative体のHes1を培養色素前駆細胞に発現させたところ、同様にアポトーシスが誘導された。また、色素細胞にHes1を発現するトランスジェニックマウスを作成し、γ-secretase阻害物質で処理したところ、色素前駆細胞のアポトーシスが認められなかった。このことから、Hes1がNotchシグナル系の下流に存在し、色素前駆細胞のアポトーシスを抑制していることが示された。また、Dominant negative体のHes1を色素細胞に発現するトランスジェニックマウスを作成したことろ、毛周期が進むにつれ毛色が白色化することが認められた。免疫組織染色からこのマウスでは色素幹細胞が消失していることが示された。以上のことからNotchおよびHes1は幹細胞の維持に対して重要な働きを担っていることが示された。
|