研究課題/領域番号 |
15066201
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 (2004) 京都大学 (2003) |
研究代表者 |
見学 美根子 独立行政法人理化学研究所, 神経細胞極性研究チーム, チームリーダー (10303801)
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研究分担者 |
石橋 誠 国立大学法人京都大学, 大学院・医学研究科, 講師 (30232341)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
38,000千円 (直接経費: 38,000千円)
2004年度: 18,700千円 (直接経費: 18,700千円)
2003年度: 19,300千円 (直接経費: 19,300千円)
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キーワード | 神経細胞移動 / 位置情報 / 小脳顆粒細胞 / 視床 / 核移動 / 転写因子 |
研究概要 |
本研究は脳組織内での細胞(ニューロン)の配置を決定する特異的細胞移動の分子機構を明らかにすることを目的とする。本年度は、小脳顆粒細胞の移動の遅延が見られるp35ノックアウト動物を用いて表現型の詳細な解析を行い、移動終期の細胞移動に特に顕著な遅延が見られることを明らかにした。そこでこれまでに開発した小脳顆粒細胞の二相性の細胞移動を再構成できる培養系を利用して、異なる移動ダイナミクスを制御する分子機構を模索した。その結果Cdk5/p35シグナルが移動後期相の放射移動を特異的に制御し、前期相の接線移動には関与しない事が明らかになった。またプルキンエ細胞に発現するDNER分子がNotchシグナルの活性化を通してバーグマングリアの放射状突起の分化を制御することを明らかにした。DNERノックアウト動物では、バーグマングリア突起の形成不全のために顆粒細胞の移動に遅延が起こる事が明らかになり、プルキンエ細胞-バーグマングリア-顆粒細胞が細胞間相互作用を通じて互いに分化を制御し合い小脳皮質層形成を制御していることが明らかになった。一方、視床神経核の発生においては神経前駆細胞が分化運命を決定された後、移動して始めとは異なる位置において神経核を形成すると考えられる。この過程において神経核は形態的に明らかでないため、分化運命の決定した前駆細胞・幼若ニューロンを染め出すためにマーカー遺伝子の単離を試みた。同定された数十個の遺伝子のうち、10個程の遺伝子について発現パターンを解析している。これらの遺伝子発現の制御機構を明らかにするためには視床原基特異的エンハンサーを利用したコンディショナルノックアウトが有用である。
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