研究課題/領域番号 |
15072202
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
吉澤 正人 岩手大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30220619)
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研究分担者 |
大野 義章 新潟大学, 自然科学系, 教授 (40221832)
鈴木 孝至 広島大学, 先端物質科学研究科, 教授 (00192617)
根本 祐一 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (10303174)
松川 倫明 岩手大学, 工学部, 准教授 (40221585)
中西 良樹 岩手大学, 大学院・工学研究科, 助教 (70322964)
後藤 輝孝 新潟大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (60134053)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
118,900千円 (直接経費: 118,900千円)
2007年度: 9,100千円 (直接経費: 9,100千円)
2006年度: 27,100千円 (直接経費: 27,100千円)
2005年度: 23,200千円 (直接経費: 23,200千円)
2004年度: 28,600千円 (直接経費: 28,600千円)
2003年度: 30,900千円 (直接経費: 30,900千円)
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キーワード | 強相関電子系 / 磁性 / 超伝導材料・素子 / 低温実験 / 物性実験 / 低温物性 / 充填スクッテルダイト化合物 / 超音波測定 / 電子格子相互作用 / 金属絶縁体転移 / 超伝導 / 磁場誘起相転移 / ラットリング |
研究概要 |
1)SmRu_4P_<12>について、特徴的な弾性定数の磁場角度依存性を観測し、この系で実現していると考えられている八極子秩序との関係を論じた。また、軌道角運動を有しないEuRu_4Sb_<12>の弾性定数の磁場中での弾性定数の温度依存性を測定し、充填スクッテルダイト化合物のLS結合描像とjj結合描像の妥当性に関する検討を行った。 2)複雑な磁気相図から多極子秩序の可能性が指摘されているTbRu_4P_<12>について、圧力下・磁場中の弾性定数の温度依存性を測定し、顕著な弾性軟化現象とその磁場・圧力依存性を観測した。 3)新しい重い電子系カゴ状化合物TbT_2Zn_<20>(T:Co,Ir,Rh)の弾性定数の温度依存性を測定し、この系の結晶場基底状態に関する知見を得た。 4)4f電子の存在しないBCS型超伝導体LaOs_4Sb_<12>の超音波実験を行い、ラットリングにともなう超音波分散現象とトンネリングにともなう低温ソフト化を観測した。PrOs_4Sb_<12>とは異なり20mKの極低温でも弾性定数の軟化は続き、この結果から、PrOs_4Sb_<12>ではラットリングやトンネリングの電荷揺らぎが重い電子状態や超伝導に深く関係していることを示した。 5)NdOs_4Sb_<12>では2つの異なる温度領域に超音波分散現象を観測し、ラットリングの起源となる非調和性に構造があることを示した。また、ROs_4Sb_<12>のラットリングパラメータτ_0とEの系統的な整理を行い、4f電子の違いによる効果を見いだし、局所振動と伝導電子との結合に加え、4f電子と伝導電子との結合がラットリングに重要な相互作用であることを示した。 6)LaFe_4Sb_<12>に対して、剪断モード弾性率C_<44>において、30Kから80Kまでの温度範囲に弾性率の周波数分散が明確に存在することを発見し、ラットリング運動の存在を証明した。 7)Type-I立方晶構造を有するクラスレートEu_8Ga_<16>Ge_<30>について、剪断モード弾性率(C_<11>-C_<l2>)/2において、温度50Kから100Kの領域で弾性率の超音波分散を見出した。超音波吸収係数の温度依存性に明確な分散を観測し、本物質におけるラットリング運動の存在を強く示唆する結果を得た。
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