配分額 *注記 |
36,900千円 (直接経費: 36,900千円)
2007年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2006年度: 6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
2005年度: 8,900千円 (直接経費: 8,900千円)
2004年度: 11,000千円 (直接経費: 11,000千円)
2003年度: 8,800千円 (直接経費: 8,800千円)
|
研究概要 |
マイクロ波電力を微小空間に高密度に集中し,高密度のマイクロプラズマを連続的に生成して,これを高輝度極短波長光源に応用するための研究を行った.さらに,プラズマ生成に対するマイクロ波周波数の効果を調べた.2枚のナイフエッジ電極間の微小間隙(間隙幅100μm)に大気圧領域で生成する「マイクロギャッププラズマ」,低圧(〜1Pa)でストリップライン電極間に磁場を用いて線状に生成する「マイクロECRプラズマ」,の2つの方式のプラズマを調べた。プラズマの基本特性を明らかにするため,微小プラズマ中の電子温度・電子密度をレーザートムソン散乱を用いて正確に計測する方法を確立した.Arマイクロギャッププラズマでは電子温度1.2eV,密度3×10^<14>cm^<-3>の高密度プラズマを常温に近い低ガス温度で生成することができた.Ar_2エキシマー(真空紫外光発光体)生成の前駆体であるAr準安定原子の密度をレーザー吸収分光法で計測し,Ar_2エキシマー生成に及ぼすプラズマ条件の影響を明らかにした.これによりArマイクロギャッププラズマを真空紫外エキシマー光源として最適化するための指針が得られた.10GHzマイクロ波励起によるマイクロギャッププラズマの生成実験により,10GHz励起では高密度化が期待できるものの,マイクロ波の放射損失が大きくなりやすく,その十分な抑制が必要であることを示した.マイクロECRプラズマは,高電子温度により生成されるイオンのスペクトル線の極短波長発光が期待できる.10GHz励起ではプラズマの局在性が2.45GHzより良好であり,主に10GHz励起で実験を進めた.Ar一価イオンの強い発光やHe一価イオンの発光が観測され,高エネルギー電子の存在が示された。プラズマをより高密度化し,多価イオンの多様な短波長発光を得るためにはマイクロ波電力の注入方法の改善が必要であり,この改善を継続している.
|