研究課題/領域番号 |
15076201
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(共通施設) (2007) 東京大学 (2003-2006) |
研究代表者 |
桑島 邦博 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(岡崎共通研究施設), 岡崎統合バイオサイエンスセンター, 教授 (70091444)
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研究分担者 |
槙 亙介 (槇 亙介) 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (30361570)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
139,200千円 (直接経費: 139,200千円)
2007年度: 15,400千円 (直接経費: 15,400千円)
2006年度: 15,400千円 (直接経費: 15,400千円)
2005年度: 15,400千円 (直接経費: 15,400千円)
2004年度: 20,900千円 (直接経費: 20,900千円)
2003年度: 72,100千円 (直接経費: 72,100千円)
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キーワード | 水 / 生体分子 / 蛋白質 / フォールデイング / 分子シャペロン / 速度論 / 遷移状態 / 中間体 / フォールディング / プロリン異性化 / エネルギー地形 |
研究概要 |
1.αラクトアルブミンとリゾチームは互いにアミノ酸配列の類似した相同蛋白質であり、それらのフォールディング反応が類似しているか否かを実験的に明らかにすることは、蛋白質のフォールディング問題を考える上で重要である。昨年までの研究で、ヤギαラクトアルブミンのフォールディング反応の速度論的解析を行い、フォールディングの遷移状態で構造化する領域は、Cヘリックスとα-βドメイン境界にあるカルシウム結合部位近傍に局在化していることが明らかになっている。本年は、イヌ乳リゾチームのフォールディング反応の速度論的解析を行い、遷移状態ではカルシウム結合部位の構造は形成されていないことが明らかとなった。したがって、αラクトアルブミンとリゾチームは互いに相同で立体構造も類似しているがフォールディング経路が異なることになる。 2.大腸菌のシャペロニンGroEL/ES複合体が、生理的条件下において、GroELとGroESのモル比が1:1の非対称な構造(弾丸型)を持つのか,あるいは,モル比が1:2の対称な構造(フットボール型)を持つのかは依然解決がついていない。電子顕微鏡の画像解析を利用した研究では,弾丸型であるとする結果とフットボール型であるとする結果の両方が報告されている。溶液X線小角散乱法は溶液中の蛋白質超分子複合体の構造を解析する有効な実験手法である。溶液X線散乱法を用いて,ATP存在下の生理的条件下におけるGroEL/ES複合体の立体構造を解析し,複合体が非対称な弾丸型の構造を持つことを明らかにした。ATP+BeF_x存在下では対称なフットボール型構造が形成されることも明らかとなったので,ATP加水分解を伴ったシャペロニン・サイクル中過渡的にフットボール型となることも期待される。
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