研究課題
特定領域研究
本研究は、個体の免疫監視システムがどのようなメカニズムで変異細胞を認知し対応しうるか、そしてその限界はどこにあるかを、生体内での免疫系と変異細胞との直接的な相互作用の解析から現象に即して明らかにし、免疫監視の強化と限界の克服のための新機軸の開発に資することを主目的として遂行された。これにより以下のような成果を得た。(1)自然発症白血病モデルを確立し、その病態・機構の解析を行った。SPA-1KOマウスはヒトの白血病に酷似した多段階のプロセスによって慢性白血病を発症する希有なモデルであり、自然発ガンに伴う宿主免疫監視機構解析には理想的なモデルであると考えられた。(2)前白血病状態におけるT細胞機能異常の解析。SPA-1KOマウスにおける前白血病状態からの白血病自然発症に宿主のT細胞性免疫機能抑制が寄与していることを示唆する結果を得た。(3)白血病発症に伴うメモリーCD4T細胞の不応答化の発見とその機構解析。メモリーCD4T細胞の不応答化が直接に全身性白血病細胞によって誘導されることが強く示唆された。ヒト白血病では極めて重篤な免疫不全をともなうことはよく知られているが、この非クローナルなT細胞不応答化が大きく関与しているものと考えられる。ヒトのガン免疫治療という観点からは、むしろこの点が重要な問題であり、T細胞不応答化を誘導する白血病性の因子(あるいは相互作用)の実体、T細胞不応答化の分子機構、その可逆化の方途、などについての研究は、実際的なガン免疫の立場から極めて緊急かつ重要なものと考えられた。
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