配分額 *注記 |
32,700千円 (直接経費: 32,700千円)
2006年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2005年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
2004年度: 7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
2003年度: 16,900千円 (直接経費: 16,900千円)
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研究概要 |
骨の構造形態は微視的な骨単位や骨梁などにより構築され,脈管路血管系などのマイクロサーキュレーションが存在する.骨は支持構造であると同時に循環系構造でもあるが,両者の関連については不明な点が多い.そこで本研究では,骨の微視的な構造形態とその力学的機能,循環機能についての関連について解析することを目指した. 放射光X線マイクロCT撮影像により皮質骨内部に存在する脈管路ネットワークのマイクロストラクチャ解析を実施した.マイクロ・ナノスケールにおける皮質骨基質と海綿骨骨梁の力学的特性と材料特性との相関解析を行った.廃用による力学負荷環境変化に対するこれらの経時変化を評価した.さらに,骨膜血管における血流計測法の開発に取り組んだ.また,骨マイクロストラクチャの形態モデルに基づき,骨における生理物質輸送モデリングを行った. 脈管路ネットワークのマイクロストラクチャ解析により,成長期における脈管路ネットワーク構造は二相性の変化を示し,廃用による力学負荷の低減によりその構造は希薄化することが明らかとなった.X線回折強度解析と微小硬さ試験により,海綿骨のマクロな異方性は,骨梁の配向性による構造特性のみならず,配向に依存した骨梁の力学特性とハイドロキシアパタイト量にも依存することが示された.微小押し込み試験とフーリエ変換赤外分光顕微鏡法解析とを組合せることで成長期ラット脛骨皮質骨における微細スケールでの弾性特性並びに材料組成の関連性を明らかにした.骨における脈管路ネットワーク構造のボクセルモデルを用い,骨細胞系の活動を維持調節する生理物質供給の脈管路内血管における移流拡散と均質化骨基質における拡散の連成現象解析モデルを提出した.
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