配分額 *注記 |
104,910千円 (直接経費: 80,700千円、間接経費: 24,210千円)
2007年度: 10,790千円 (直接経費: 8,300千円、間接経費: 2,490千円)
2006年度: 16,250千円 (直接経費: 12,500千円、間接経費: 3,750千円)
2005年度: 16,250千円 (直接経費: 12,500千円、間接経費: 3,750千円)
2004年度: 21,580千円 (直接経費: 16,600千円、間接経費: 4,980千円)
2003年度: 40,040千円 (直接経費: 30,800千円、間接経費: 9,240千円)
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研究概要 |
生きた細胞内及び膜界面の分子を可視化する新手法の創案と開発を目的とした. タンパク質リン酸化は,生命機能と疾患の理解に重要なキナーゼ(ERKおよびSrc)によるリン酸化を可視化する蛍光プローブを新しく開発した.これを用いて,ERKによるタンパク質リン酸化の核内外での時空間動態,ならびにSrcの細胞膜上数十ナノメールサイズの微小ドメインでの時空間動態を可視化計測した.また,創薬の標的として期待される核内受容体リガンドについて,このアゴニスト性・アンタゴニスト性を高速識別できる蛍光プローブを設計・開発し,エストロジェン受容体,アンドロジェン受容体,プロジェステロン受容体,PPARγを例として本法の実証研究を行った. 細胞内オルガネラ局在蛋白質の可視化検出法に関する研究では,細胞内小胞(ER)に移行するタンパク質を網羅同定するプローブ分子を開発した.109種のER移行タンパク質の同定に成功した.また,生きたマウス個体内におけるタンパク質の核内移行検出プローブを開発した.アンドロジェン受容体のサイトゾルから核内への移行,グルココルチコイド受容体の核内移行,Smacタンパク質のミトコンドリアからサイトゾルへの放出等を,生きたマウス個体で低侵襲的に時空間解析できることを実証した. さらに,4種の核酸塩基誘導体をそれぞれ探針として用い,A,G,C,Uの単成分または混合自己組織化単分子膜(SAM)を走査型トンネル顕微鏡(STM)により観察する新たな遺伝子分析法を開発した.特定の核酸塩基のみを選択的に可視化できることを実証した.また糖類の新たな分析法の開発を目的として,糖鎖の固定化法について検討した.様々な導電性基板上に吸着した種々の誘導化糖鎖化について検討した結果,チオール化した単糖を金表面上に化学吸着することにより,単糖分子を観察できることを明らかにした. 上記一連の成果や方法論は将来色々な生体分子や他の材料科学分野に波及することが期待できる.
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