研究分担者 |
奥野 善裕 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (10194507)
岡村 哲至 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (10194391)
村上 朝之 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教 (20323818)
大柿 久美子 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教務職員 (00169898)
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配分額 *注記 |
87,880千円 (直接経費: 67,600千円、間接経費: 20,280千円)
2007年度: 9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
2006年度: 14,040千円 (直接経費: 10,800千円、間接経費: 3,240千円)
2005年度: 20,280千円 (直接経費: 15,600千円、間接経費: 4,680千円)
2004年度: 23,010千円 (直接経費: 17,700千円、間接経費: 5,310千円)
2003年度: 21,060千円 (直接経費: 16,200千円、間接経費: 4,860千円)
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研究概要 |
本研究では、二酸化炭素の大幅な排出削減に寄与し,同時に省エネルギーに優れた超高効率の発電を実現するため,プラズマMHD発電を対象として研究を行った。研究では,高温の希ガスを超音速クローズドループ内に循環させ,クローズドループ内の流体の挙動や各種コンポーネントの熱特性,希ガスの不純物による汚染などを調べ,最終的には発電特性を調べた。結果を以下にまとめた。 本研究成果で最も誇ることができるのは,1)アルゴンを1900K以上の高温まで加熱し,それを超音速クローズドループ内に連続約2時間20分連続循環できたことである。将来の商用プラントを実現するためには,何よりもこの高温希ガスの連続循環が重要になるため,大きな成果と言える。また,これまで未知であったディスク型MHD発電機用のディフューザおよびその下流の排気ダクトでの熱損失を見積もることができた。その結果,2)これらの部分では熱損失が非常に大きく,また通常の管内乱流熱伝達率を大幅に超える熱伝達率の促進を初めて指摘できた。さらに3)超音速クローズドループで,圧力比がどのように決定されるかの知見を得ることができた。すなわち,MHD発電機内のノズルスロートから上流の高圧部分の全圧は,質量流量が与えられた時アルゴンの全温で決まること,また,ループ内の全質量が与えられた場合には,スロートより下流の低圧部分の全圧は,高圧部分の全圧で決まるという知見を得た。これらに加え,発電を行った結果,負荷切換えによる発電機からの出力の変化が見られ,4)超音速クローズドループでの初めての発電が確認できた。しかし,出力の最大値は0.7Wから1Wという極めて小さく,これは,発電チャネル内の一部分でしか超音速流れが実現せず,起電力が小さくなったこと,またシード率も低く十分な電気伝導度が得られなかったことにもよると考えられる。
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