研究課題/領域番号 |
15107006
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研究種目 |
基盤研究(S)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生理人類学
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研究機関 | 九州大学 (2004-2007) 九州大学(芸術工学研究院) (2003) |
研究代表者 |
安河内 朗 九州大学, 大学院・芸術工学研究院, 教授 (20136568)
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研究分担者 |
山崎 和彦 実践女子大学, 生活科学科, 教授 (00145161)
綿貫 茂喜 九州大学, 大学院・芸術工学研究院, 教授 (00158677)
樋口 重和 国立精神・神経センター, 精神保健研究所・精神生理部, 室長 (00292376)
前田 享史 北海道大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (90301407)
石橋 圭太 九州大学, 大学院・芸術工学研究院, 助教 (40325569)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
106,990千円 (直接経費: 82,300千円、間接経費: 24,690千円)
2007年度: 14,690千円 (直接経費: 11,300千円、間接経費: 3,390千円)
2006年度: 16,510千円 (直接経費: 12,700千円、間接経費: 3,810千円)
2005年度: 17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2004年度: 19,760千円 (直接経費: 15,200千円、間接経費: 4,560千円)
2003年度: 38,480千円 (直接経費: 29,600千円、間接経費: 8,880千円)
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キーワード | 環境適応 / 光 / 温熱 / 直立耐性 / 生理的多型性 / 全身的協関 / メラトニン / 耐寒性 / 光環境 / 温熱環境 / 適応能 / 機能的潜在性 / 個人差 / 照明 / 瞳孔反応 / 基礎代謝 / 体温調節 / 寒冷 / 人工光 / 生体リズム / 個体間変動 / 季節差 / メラトニン分泌 / 分光分布 / 個体内変動 / 光分光分布 / 非視覚的影響 |
研究概要 |
1.瞳孔反応の個人差とそれへの光スペクトルの影響の違いを蛍光灯とLED光の両者で明らかにし、今後夜間のメラトニン抑制への影響と併せて照明光の適切な分光分布を提言する重要な資料を得た。若年成人女性の卵胞期と黄体期の夜間の光によるメラトニン分泌抑制率について、黄体期に光感受性が低くなることを示した。この時期の重要性から、夜間照明下でもメラトニンリズムの正常維持をはかる適応的反応であることを示唆した。 2.同じ光源下の壁面反射光について、短波長成分を吸収する木質壁材は他の壁材に比しメラトニン抑制率を小さくすることを明らかにした。 3.光曝露によるメラトニン抑制率を生体リズムの光感受性の指標とした.ヒトは冬季の日照不足に対して光感受性を高める機構を有すること,また高緯度地域で獲得した薄い虹彩が概日システムの光感受性を高める作用を持つことを明らかにした.このことは,冬季の日照不足による冬季うつ病などの健康障がいを予防する適応的な意義が考えられた。 4.現代の生活者に散見される生活行動履歴のうち、基礎代謝量を低下させる要因を捉え、その耐寒能力への影響を明らかにした。生活要因と関連する生理的多型性と環境適応の関係を具体的に示す重要な知見が得られた。生活習慣調査との関連から、耐寒性向上のための生活行動の指針を提案した。 5.暑がり」「寒がり」という自身の主観的認識について、同一室温条件下で主観申告、皮膚温、深部温を測定し、性差、年齢差、季節差等を検討した結果、本人の主観的判断が必ずしも生理反応の面から環境適応能力を反映しないことを明らかにした。 6.起立性負荷による心拍数の増大には個体間変動の増大を伴うことが明らかとなった。熱的中立環境下における起立性循環調節には季節差よりも個体間変動が主であった。さらに暑熱環境下の直立耐性の低下において個体内の日間変動の寄与が大きいと考えられた。
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