配分額 *注記 |
45,630千円 (直接経費: 35,100千円、間接経費: 10,530千円)
2006年度: 11,050千円 (直接経費: 8,500千円、間接経費: 2,550千円)
2005年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2004年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2003年度: 20,020千円 (直接経費: 15,400千円、間接経費: 4,620千円)
|
研究概要 |
近年,「不特定多数の計算機を利用してさまざまなサービスを提供する」という新しいパラダイム(本研究計画調書では,Gridコンピューティングと呼ぶ)を実現するためのハードウェアインフラが整いつつある.Gridコンピューティングを実現するためのソフトウェアは,サービスの機能要求以外に,サービス提供者,リソース提供者,サービス利用者のさまざまな要求を満たす必要がある.そのために,従来とくらべて複雑な環境を想定する必要がある.さらに,モバイル環境やユビキタス環境など,これらのポリシー実行環境は頻繁に変更される環境でGridコンピューティングを実現する場合,それらを想定していない従来の分散ソフトウェアの構築方法では対応できない.そこで,本研究では,まず,ユビキタス環境でGridコンピューティングのための柔軟なソフトウェア(Gridエージェント)を構築するために,その設計単位をその機能を実現するロジック,エージェントの振舞いの選択肢を表現したパターン,サービスやリソース提供者や利用者のポリシーの3つに分け,実行環境に合わせて,適切なエージェントの振舞いを選択する方式を提案した.次に,Gridエージェントのためのフレームワークを実装し,小規模テストを行った.具体的には,(1)支援環境の設計と構築,(2)中規模例題を通した方法論の有効性の検証,(3)課題の整理と洗練を行った.支援環境としては,PCクラスタ上で中規模例題が動作するような環境を作成し,Gridエージェントを作成,デバッグが可能な開発環境を構築した.さらに,最終年度において,抽出した洗練化課題をひとつひとつクリアし,再度実証実験を行い,当初の目的の達成度を確認した.具体的には,(1)ポリシー定義中への条件記述の導入,(2)協調相手が変わったときの例外導入,(3)親子関係のほか,サービスレベルも任意にかけるように拡張,協調中の相手を切り替え指定パラメータ導入,(4)交渉先のカスタマイズ方法(パターン)追加した.完成したフレームワークは,インターネットを通じて国内外にその公開を行う予定としている.現実的な問題に対して,本手法を適用し,公開するフレームワーク基盤の整備を継続的に行う予定である.
|