配分額 *注記 |
50,570千円 (直接経費: 38,900千円、間接経費: 11,670千円)
2005年度: 9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
2004年度: 14,560千円 (直接経費: 11,200千円、間接経費: 3,360千円)
2003年度: 26,390千円 (直接経費: 20,300千円、間接経費: 6,090千円)
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研究概要 |
本研究では,光分布制御による分子群操作に基づく光・分子協調コンピューティング技術の開発をめざし,分子群演算アルゴリズムの開発,並列光トラップによるビーズ接合DNAに対する操作方法の確立,光によるDNA反応技術の開発,並列情報処理への応用展開を行った. 光・分子協調コンピューティングに基づく情報処理システムのパラメータと,情報密度,処理時間,情報転送レートとの関係を数値的に評価し,システムの基本特性を明らかにした.また,離散2次計画問題に対して,数理的手法とDNA計算の組み合わせた効率的アルゴリズムを考案した. VCSELアレイ光源を用いた並列光トラップ技術に基づく微小球の積み上げ構造形成手法について,形成過程の側方観察により,形成条件やメカニズムを明らかにした.また,ビーズ接合DNA群(DNAクラスタ)を並列かつノンメカニカルに輸送すること,および,最大5個のDNAクラスタの積み上げ構造を形成することに成功し,本手法がDNA位置制御へ適用できることを実証した.一方,光熱変換を利用した局所的温度変化に基づくDNA反応手法を考案した.集光したレーザー光を照射するにより,微小ビーズや基板上においてDNAの結合・解離反応を誘起できることを確認した.最小の制御領域は5μm程度であった. ヘアピンDNAを含む系を考え,その動作を光により制御するフォトニックDNAメモリを考案した.また,光を用いたDNA操作手法を基に,DNAメモリにおける情報操作技術を開発した.光照射パワーを時間的に変調してこの系の反応を制御することにより,ビーズ上でのDNAの結合と分離の繰り返し操作が可能であることを示した.また,基板とビーズでのDNA転送実験を行い,基板からデータDNAを局所的に読み出すことに成功した.
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