研究課題/領域番号 |
15200036
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 岡山理科大学 (2005) 大阪大学 (2003-2004) |
研究代表者 |
林 紘三郎 岡山理科大学, 技術科学研究所, 教授 (90026196)
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研究分担者 |
安田 和則 北海道大学, 医学研究科, 教授 (20166507)
遠山 晴一 北海道大学, 医学研究科, 助教授 (60301884)
宮崎 浩 大阪大学, 基礎工学研究科, 助教授 (00263228)
出口 真次 岡山大学, 自然科学研究科, 助手 (30379713)
山崎 真理子 大阪大学, 基礎工学研究科, 助手 (70346170)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
51,740千円 (直接経費: 39,800千円、間接経費: 11,940千円)
2005年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2004年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
2003年度: 37,830千円 (直接経費: 29,100千円、間接経費: 8,730千円)
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キーワード | マイクロバイオメカニクス / リモデリング / 血管壁 / 細胞 / 腱・靭帯 / 再生組織 / 海面骨と皮質骨 / 応力 / バイオメカニクス / 動脈 / 膝蓋腱 / 成長因子 / 生体組織 / 動脈壁 / 損傷治癒 / 海面骨 / 皮質骨 / 静脈壁 |
研究概要 |
1.血管壁リモデリングに及ぼす成長と加齢、血圧と血流の変化の影響 生後8〜64週のラットの総頚動脈を対象に、動脈の変化を調べた結果、壁厚さ、血圧、血流量、円周方向の壁弾性係数は加齢とともに増加するが、結合組織の組成は変化しないこと、DOCA食塩法によって高血圧を発症させると壁厚さが増加して円周方向の応力は正常値に維持されるが弾性係数は増加すること、平滑筋細胞が肥厚して血管収縮性が亢進すること、高血圧下で血流を増減させると壁剪断応力は変化したままであることなどが明らかになった.これらの形態学的、力学的変化は必ずしも結合組織の組成とは対応しなかったが、コラーゲンの架橋結合の程度は力学的性質の変化と何らかの関係があることが示唆された.同様な現象は静脈壁でも観察された. 2.成長と加齢、除荷と再負荷が腱・靭帯治癒再生組織のメカニクスに及ぼす影響 成熟家兎の膝蓋腱中央部に矩形欠損を作成し、さらに除荷の手術を施すと、欠損部に形成される再生組織の力学的性質の発達は著しく劣り、遅延すること、両側の残存腱組織の強度は大きく低下することなどが明らかになった.次いで、この除荷操作を解除して再負荷すると、再生組織の強度は急速に増加するとともに、一旦低下した残存組織の強度も急速に上昇することがわかった.しかしながら、かなり長期間経過しても両組織の強度は正常値には至らなかったことから、短期間であっても除荷は組織の治癒に悪い影響を与えることがわかった.平行して、各種成長因子の効果や組織構造、下部組織であるコラーゲン線維束の力学特性も詳細に調べた. 3.負荷の変化が海面骨の構造と力学的性質に与える影響 下肢固定による負荷減少によって大きく低下した海面骨量と骨量硬さは、正常負荷に戻すことによって回復するものの完全な回復には長期間を要すること、運動負荷によって海面骨と皮質骨の硬さは増加し、その後の運動停止によって海面骨の方がより迅速にもとに戻ることなどが明らかになった. 4.細胞のメカニクスと構造に及ぼす負荷の影響と解析 タンパク分子などの捕捉に利用されているレーザピンセットを、より大きいサイズの細胞の捕捉に利用し、細胞の力学特性を調べる研究、及び、細胞を両端からカンチレバーで把持して力を作用させる実験装置を、より大きな変位に対応できるように改善する研究を進め、細胞の力学的性質の詳細に関する研究を進めた.
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