配分額 *注記 |
49,140千円 (直接経費: 37,800千円、間接経費: 11,340千円)
2006年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2005年度: 10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
2004年度: 15,340千円 (直接経費: 11,800千円、間接経費: 3,540千円)
2003年度: 18,980千円 (直接経費: 14,600千円、間接経費: 4,380千円)
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研究概要 |
環境情報の変化をいち早く捉え警告を発するサーベイランス・システムが世界的に求められている。本研究では,申請者らが独自に発見した測定原理に基づく新しいバイオ検知技術を開発し,さらにその簡便化・効率化・高感度化の方法論を提示した。具体的には,研究開始時に申請者らが発見したrDNA集積ナノ粒子が示す遺伝子配列完全応答」を基幹原理とし,バイオ検知技術へ実用化するのに必要な新規材料の設計に焦点を当てた。それまで,DNAと熱応答性高分子のグラフトポリマーを材料にして調製したDNA集積ナノ粒子を分析ツールとして用いてきたが,1.DNAグラフトポリマーを包有したハイドロゲル,2.DNAと合成高分子のブロックポリマー,3.DNAと金属のハイブリッド材料へと展開することに成功した。具体的な研究成果を以下に挙げる。 1.遺伝子配列完全応答が,金コロイドおよび汎用高分子材料をコアとするDNA集積ナノ粒子でも成り立つことを見出し,一般的かつ新規の界面現象であることを明らかにした。 2.DNA集積ナノ粒子の電気泳動移動度も遺伝子配列に鋭敏に応答することを発見した。 3.DNAハイドロゲルが遺伝子配列に応じて膨潤収縮する特異現象を見出した。 4.DNAブロックポリマーを分離基材に用いた新しいアフィニティーキャピラリー電気泳動法を開発した。 5.DNAと金コロイド複合材料の沈着現象でも遺伝子配列完全応答が得られることを利用して,分析法としての高性能化に成功した。 6.アフィニティー電気泳動をマイクロチップ上で実現し,高感度化を達成した。 このように,各現象(測定原理)に応じて構造と物性をデザインした種々のDNAコンジュゲート材料を開発し,バイオハザードの高感度センシングを達成するための基盤技術を確立するに至った。
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