研究課題/領域番号 |
15200050
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
スポーツ科学
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
田中 宏暁 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (00078544)
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研究分担者 |
清永 明 (清水 明) 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (70177955)
千葉 仁志 北海道大学, 医学部附属病院, 教授 (70197622)
庄野 菜穂子 佐賀大学, 医学部, 非常勤講師 (60223674)
朔 啓二郎 福岡大学, 医学部, 教授 (40183371)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
44,200千円 (直接経費: 34,000千円、間接経費: 10,200千円)
2006年度: 9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
2005年度: 9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
2004年度: 9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
2003年度: 15,340千円 (直接経費: 11,800千円、間接経費: 3,540千円)
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キーワード | 運動 / 骨格筋 / 乳酸閾値強度 / ミトコンドリア / PGC-1α / 遺伝子発現 / タンパク発現 / メタボリックシンドローム / 生活習慣病 / エネルギー代謝 / 乳酸閾値 / 乳酸閾値(LT) / 運動トレーニング / トレーニング / OBLA / 無酸素性トレーニング / 乳酸閾値トレーニング / SAGE法 |
研究概要 |
メタボリックシンドロームの第一の診断基準は腹囲周囲径、つまり内臓脂肪の蓄積である。しかし近年、糖尿病患者の骨格筋のミトコンドリア(mt)の量と機能が減少しているとの報告がなされた。また我々は運動により血中のアディポネクチン濃度が低下しても、インスリン抵抗性が改善することを報告した。つまりインスリン抵抗性の発生や改善は、内臓脂肪にのみ依存しておらず、むしろ骨格筋の代謝能力の低下がインスリン抵抗性を決定する強い要因である可能性がある。 運動による骨格筋の適応は、運動の多様性(様式、強度、頻度、時間)や対象者の特性に影響され様々な様相を呈す。それは目的に応じて運動の条件を決めてトレーニングを行う必要があることを示している。本研究では第一に、生活習慣病の予防や治療に有効であるLT強度での運動が、どのような骨格筋適応を引き起こすのかを調査する、第二に生活習慣病の予防・治療のための効率のよい運動はどのようなものかを探査するために計画された。 包括的遺伝子発現解析により12週間のLT強度トレーニングでは200余種の遺伝子発現に変化を認めた。またこの遺伝子発現のうち86%はトレーニングを中止すると介入前の状態にまで戻った。高齢者を対象としたトレーニングでは、若者同様にエネルギー代謝関連のタンパク発現が起こり、年齢を重ねても骨格筋の運動適応が起こることを証明した。 本研究では骨格筋でのエネルギー代謝を司るmtに注目し、この増殖因子であるPGC-1αがどのような刺激で発現が増加するかを検討した。その結果、この遺伝子はLT強度以上の運動で発現が増加することを示した。LTトレーニングにより持久的能力は向上したのに対し、mt量の有意な増加は認められなかった。この結果はLTトレーニングではmt量よりも機能の向上が引き起こされる可能性を示唆する。 今後はmtの量と質を評価してエネルギー代謝との関連を明らかにする必要がある。
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