配分額 *注記 |
50,050千円 (直接経費: 38,500千円、間接経費: 11,550千円)
2006年度: 9,880千円 (直接経費: 7,600千円、間接経費: 2,280千円)
2005年度: 13,780千円 (直接経費: 10,600千円、間接経費: 3,180千円)
2004年度: 13,780千円 (直接経費: 10,600千円、間接経費: 3,180千円)
2003年度: 12,610千円 (直接経費: 9,700千円、間接経費: 2,910千円)
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研究概要 |
数十GHzの周波数の電波はミリ波と呼ばれ,さらに300GHz以上の周波数の電波はマイクロ波と呼ばる.30GHzでは電波の波長は1cmであるが,300GHzでは1mmになり,これまでのアンテナの概念からもアンテナの大きさはマイクロメートルオーダーになる.長距離の通信には高速な光LANが有力であるが,光が遮蔽物を越えることが困難であるため,携帯デバイスとのラスト5mでは電波を利用する必要がある.このラスト5mの高速通信を実現するのがGHz〜THzまでのミリ波及びマイクロ波であるが,高周波の電波は指向性が強いために,電波の方向に常にアンテナの指向性をあわせておく必要がある.従来のパッチアンテナ等ではアンテナの方向や周波数を動的に変化させることは困難であり,モバイルデバイスや生体に埋め込むことができるインプランタブルホスピタル用μTASにおいてこの帯域の電波を利用することは困難である.もし,これらの指向性の問題を解決するともに周波数までも可変な高周波用アンテナをナノ・マイクロマシン技術を利用して実現することができれば,産業・医療等多くの分野における無線ITの利用技術や機器の構造に大きく影響し,世界に先んじて数十GHz〜数THz帯の電波の応用に関する知的財産を得ることができることから,その影響範囲は広く,関連する多くの分野に貢献できる. 先行研究では、まずミリ波領城を対象とした動的指向性可変アンテナの基礎研究としてシリコンをエッチングして作製する方法を検討し,さらに誘電体を移動させることによる動的可変アンテナの構造を検討た。その研究成果をもとに本研究では,より簡便な新たな構造として,強誘電体の誘電率が温度により変化することに着目し,誘電体をマイクロヒータで加熱することにより,漏れアンテナの指向性を動的に可変にする構造を検討した。漏れアンテナの構造を検討するために,CIP法を用いたアンテナ解析システムも開発した。
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