研究課題/領域番号 |
15201051
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地域研究
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
古矢 旬 北海道大学, 大学院法学研究科, 教授 (90091488)
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研究分担者 |
大津留 智恵子 関西大学, 法学部, 教授 (20194219)
久保 文明 東京大学, 大学院法学政治学研究科, 教授 (00126046)
遠藤 泰生 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (50194048)
林 忠行 北海道大学, スラブ研究センター, 教授 (90156448)
酒井 啓子 東京外国語大学, 大学院地域文化研究科, 教授 (40401442)
村田 勝幸 北海道大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (70322774)
加納 啓良 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (00134635)
島袋 純 琉球大学, 教育学部, 助教授 (40253934)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
35,750千円 (直接経費: 27,500千円、間接経費: 8,250千円)
2006年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
2005年度: 9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
2004年度: 9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円)
2003年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
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キーワード | 反米主義 / アメリカ化 / アメリカ例外論 / グローバル化 / 多文化主義 / ナショナリズム / 学融合 / アメリカ研究 / デモクラシー / テロとの戦争 / 人種 / 宗派対立 / アメリカ・ナショナリズム / 「新しいヨーロッパ」と「古いヨーロッパ」 / 9・11事件 / アメリカ帝国 / 帝国 / 安全保障 / 保守主義 / アメリカ性 / 国際的比較 / 学際 |
研究概要 |
本研究の目的は、2001年9月11日の米中枢同時多発テロ以後、世界中で顕著になった反米主義の態様とその理由を国際的かつ学際的な視角から理解することにあった。現在の反米主義は、近現代史のいかなる時代にも見られなかったほど、深く広範にいきわたっており、したがって反米主義をめぐる学問的検討も盛んに行われている。本研究もその一環をなすものであるが、歴史的観点にたち、20世紀前半から現在にいたるアメリカの国際的影響力の拡大過程を検討し、世界各国各地域における対米関係のダイナミズムを比較史的に明らかにすることに努めた点に特色がある。本研究では、過去四年間、研究分担者は当初の役割分担にそくして個別地域、国家における反米主義研究に従事してきたが、それと平行して進められた共同研究は、アメリカ研究それ自体の学融合的再検討や他国のアメリカ研究との交流を図りながら、「アメリカ化」と反米主義を比較史的パースペクティヴから検討した。そうした目的にしたがって5回にわたり開かれた国際的な研究集会では、(1)アメリカ・ナショナリズム研究、(2)グローバル化とアメリカの対外政策、(3)グローバル化と多文化主義とアメリカ研究の変革という三つの主要課題を設定し、これらに順次検討を加えた。それによって明らかになったことは、第一にアメリカを「世界の救い主(The Redeemer Nation)」と見るにせよ、厄災の源泉とみるにせよ、アメリカを他の国民国家とは本来的に異質であるとする「アメリカ例外論」を前提としていること、第二に反米主義は、広範な世界的現象といえるが、特定の地域・国ごとにその中心的な争点は異なること、第三にアメリカの対外的プレゼンスが各国の政治経済文化や国民的アイデンティティに甚大な影響を及ぼしていること、そして第四に反米主義にたいしてアメリカはその抑制策を講じているもののそれが成功しているとは言い難いことであった。
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