研究課題/領域番号 |
15202003
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
美学・美術史
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
有賀 祥隆 東北大学, 名誉教授 (20133613)
|
研究分担者 |
浅井 和春 青山学院大学, 文学部, 教授 (60132700)
山本 勉 清泉女子大学, 文学部, 教授 (00150037)
岩佐 光晴 東京国立博物館, 事業部・情報課長(研究職) (10151713)
武笠 朗 実践女子大学, 文学部, 教授 (30219844)
長岡 龍作 東北大学, 大学院文学研究科, 教授 (70189108)
伊東 史朗 (伊藤 史朗) 文化庁, 美術学芸課, 主任文化財調査官 (90132703)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
44,720千円 (直接経費: 34,400千円、間接経費: 10,320千円)
2005年度: 14,430千円 (直接経費: 11,100千円、間接経費: 3,330千円)
2004年度: 14,560千円 (直接経費: 11,200千円、間接経費: 3,360千円)
2003年度: 15,730千円 (直接経費: 12,100千円、間接経費: 3,630千円)
|
キーワード | 奥州仏教文化圏 / 宗教彫像 / 仏教美術 / 東北地方 / 常陸の仏像 / X線写真撮影 / 生身信仰 / 郡寺の仏像 / 奥州 / 東北 / 仏像 / 美術 / 五大力菩薩像 / 清凉寺式釈迦 / 阿弥陀如来 / 仁王像 / 阿弥陀 / 薬師 / 十一面 / 仙台 / 会津 / 茨城 |
研究概要 |
奥州仏教文化圏と関連地域の宗教彫像を系統的に調査した。調査地、作品数は次の通りである。 平成15年度 寺院・14ケ所、38躯 個人・2ヶ所、2躯 その他・2ヶ所、2躯 平成16年度 寺院・15ヶ所、34躯1面 その他・3ヶ所、7躯 平成17年度 寺院・10ヶ所、9躯1箇 その他・2ヶ所、6躯 地域としては、東北の福島・山形・宮城・岩手に新潟・栃木などの各県を加え、ことに茨城県の寺院17ヶ所、その他5ヶ所を調査したことが特色としてあげられる。茨城県の調査の成果は、『国華』1326号・特輯「常陸の仏像」(2006年4月)に、本研究分担者が執筆し公開した。 調査では、通常の撮影に加え、デジタルマイクロスコープ撮影、X線写真撮影をおこない、多角的な画像資料を収集した。デジタルマイクロスコープは、茨城県玉造町(現・行方市)・万福寺阿弥陀如来及び両脇侍像三躯の着衣に施された微細な切金文様の調査に効力を発揮し、また、X線写真撮影は、東京都・大倉文化財団(大倉集古館)木造普賢菩薩騎象像、新潟県上越市照行寺木心乾漆如来坐像などにおこない、構造上の新たな発見をみた。特に、万福寺(前出)阿弥陀如来像のX線写真からは、両手の部分が金属製であることが確認され、鎌倉時代の「生身」信仰の貴重な資料となった。 本研究により新たに見出された作例に以下のものがある。照行寺(前出)木心乾漆如来坐像(奈良時代後期)、茨城県岩瀬町(現・桜川市)・妙法寺伝阿弥陀如来坐像、伝観音菩薩立像、伝虚空蔵菩薩立像(平安時代前期)、茨城県池亀区木造五大力菩薩五躯。照行寺像は後世玉眼が嵌入された点に意義がある。妙法寺諸像は新治郡寺伝来と想定された。五大力菩薩は龍王吼菩薩像の胎内に治承二年(一一七八)の銘が確認された。いずれも古代彫刻史研究上の重要作であることが判明した。
|