研究課題/領域番号 |
15202014
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
史学一般
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研究機関 | 島根県立大学 |
研究代表者 |
貴志 俊彦 島根県立大学, 総合政策学部, 教授 (10259567)
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研究分担者 |
片岡 一忠 筑波大学, 大学院人文社会科学研究科, 教授 (50092515)
荒野 泰典 立教大学, 文学部, 教授 (50111571)
羽田 正 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (40183090)
柴山 守 京都大学, 東南アジア研究所, 教授 (10162645)
孫 安石 神奈川大学, 外国語学部, 助教授 (30321954)
寺内 威太郎 明治大学, 文学部, 教授 (50217410)
横山 伊徳 東京大学, 史料編纂所, 教授 (90143536)
小風 秀雅 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化研究科, 教授 (90126053)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
27,170千円 (直接経費: 20,900千円、間接経費: 6,270千円)
2005年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
2004年度: 10,920千円 (直接経費: 8,400千円、間接経費: 2,520千円)
2003年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
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キーワード | 移民 / トランスナショナリティ / アイデンティティ / 領事裁判権 / 国際結婚 / 混血児 / 脱植民地化 / 脱帝国化 / 東アジア / メディア / トランス・ナショナリティ / 時代性 / 国籍 / 第二次世界大戦 / トランスナショナル・コミュニティ / 地域概念 / 不平等条約 / 国際私法 / 国籍法 / 外国法人 / 治外法権 / 外交交渉 |
研究概要 |
アジア/非アジア諸国では外国人の排斥が激化し、外国人犯罪が急増している。こうした状況下において、さまざまなレベルの文化衝突をもたらす基層要因を究明し、社会秩序を再編し、紛争処理のための法システムを整備することが求められてきた。本共同研究は、まさにそうした時代の要請を捉えて、アジア全体の外国人をとりまく歴史的状況を明らかにし、紛争が起こった場合どのように処理されていたかを歴史学の立場から検討することを目的としてきた。 この課題に対して、われわれは、19世紀後半の開港後に始まった世界規模の人口移動、拡大する内地雑居状態のなかで、欧米世界等から到来する異邦人や、各地を転々とする移民たちの生活模様を明らかにし、具体的な紛争処理の事例を比較検討してきたのである。 しかしながら、この共同研究では、アジアの外国人問題に特化して限定的に論じるだけではなかった。さらに、アジアの法的事件や処理の特徴や、国際関係や国際的な事件、さらに「東アジア世界」についての再検討を試みてきた。こうした諸問題について、われわれは主に二つのアプローチを重視してきた。すなわち、1)東アジアに外国人コミュニティに対する歴史社会学的な接近、2)アジアにおける紛争処理システムや制裁方法の比較法学的な検討である。こうしたアプローチを軸に、これまで明らかにされてこなかった少なからぬ歴史的事象が明らかにされたと自負している。 実際の活動は、国内外の研究者が集まり開催したシンポジウムやワークショップを通じて議論を重ねた。さらに、議論の内容を踏まえた諸問題を学術雑誌の特集号や研究論文集として刊行することを重視した。これは、この種の学術討論会が、その場限りの口頭でのセレモニーにとならないための対策であった。同時に、収集した史資料を、研究メンバーだけでなく、国際的な利用を可能にするために、資料共有化のためのモデル的なデータベースの構築にも努めてきた。こうした試みは、まだ過渡的な状況にあるとはいいながら、アジア諸国の歴史学者に対しても一定の問題提起となったものと考える。
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