研究課題/領域番号 |
15204028
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物性Ⅰ
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
樽茶 清悟 東京大学, 大学院工学系研究科, 教授 (40302799)
|
研究分担者 |
大岩 顕 東京大学, 大学院工学系研究科, 講師 (10321902)
山本 倫久 東京大学, 大学院工学系研究科, 助手 (00376493)
大野 圭司 独立行政法人理化学研究所, 研究員 (00302802)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
48,750千円 (直接経費: 37,500千円、間接経費: 11,250千円)
2006年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2005年度: 12,350千円 (直接経費: 9,500千円、間接経費: 2,850千円)
2004年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2003年度: 25,610千円 (直接経費: 19,700千円、間接経費: 5,910千円)
|
キーワード | 半導体物性 / 量子ドット / スピンエレクトロニクス / メゾスコピック系 / 半導体 / スピン / 核スピン |
研究概要 |
本研究では、微小な半導体中に閉じ込めた零次元少数電子系、及びその結合系を実現し、相互作用のダイナミクス:1.量子ドット中の少数電子の相互作用と2.電子スピン-核スピン相互作用を調べた。1.については、まず量子ドットと量子細線とを結合させた構造を開発し、細線のスピン選択性を利用してドットを通過する電子のスピン選択を実現した。さらに、横型量子ドットへの電荷の出入りを近接した量子ポイントコンタクトの電流変化によって検出することにより、フィリング因子2の近傍でのトンネル電子の時間的挙動を測定し、スピン-軌道相互作用に由来する長いスピン緩和を観測した。縦型量子ドットに関しては、縦型2重ドット内のスピン緩和時間を測定する電気的ポンプアンドプローブ法を開発し、電子-核スピン結合に由来する緩和時間を検出した。また新テーマとして、微小な単一InAsドットに直接金属電極を取り付けた新しい構造の電気伝導を調べ、自己形成ドットで初めて近藤効果を観測するとともに、スピン軌道相互作用を反映したg因子を確認した。2.については2電子を含む縦型2重量子ドットで観測されるスピンプロッケード状態をプローブとして、各ドットに局在する単一電子スピン、その単一電子スピンと超微細相互作用する核スピン集団、およびこれらの間に働く相互作用に注目した研究を推進した。電気的及び磁気的制御により、核スピン偏極を任意に操作することに成功(核スピンの最大偏極率(50%)を達成)するとともに、核スピン結合を利用して交換エネルギーの離調(二つのドット間のエネルギーオフセット)依存性を求め、電圧変調に対する安定領域の存在を初めて確認した。これらの知見をもとに電気的NMRの手法を用いて核スピンのコヒーレント制御を実現した。
|