研究課題
基盤研究(A)
13族典型元素や第3周期以降の14族典型元素を配位原子とする遷移金属錯体について、また15族や16族典型元素と遷移金属間に共有結合や多重結合をもつ錯体については未開拓の部分が多い。本研究ではこれらの錯体に注目し、また複数の典型元素を遷移金属配位圏内に集結させた錯体について、多角的に研究を行い、以下の結果を得た。1.ホスフィド錯体の研究:2級ホスフィンペンダントシクロペンタジエニル基を配位子とするZrおよびHfのトリクロロ錯体を合成し、その後ハロゲンをアルキル基に置換し、最終的にRHが脱離することにより、ホスフィド錯体を合成した。この錯体はエチレンとスチレンの共重合触媒となることが分かった。2.有機ニトリルのC-C結合切断反応:鉄シリル錯体が、通常は切断の困難な有機ニトリルのC-C結合を切断することを明らかにした。また反応系路を理論計算により明らかにした。さらに鉄錯体が触媒となりC-CN結合を切断する系を構築し、その反応機構を明らかにした。3.鉄錯体触媒によるカルボニル化合物のシリルシアノ化反応:上記の系にカルボニル化合物を反応させ、鉄錯体触媒によるシリルシアノ化反応を達成させた。4.ホスファイトボリル錯体の研究:遷移金属とホウ素間に共有結合をもち、M-B-P結合配列を有する錯体を合成した。またこの錯体は試薬との反応によりM-B結合、B-P結合、B-H結合をそれぞれ選択的に活性化できることが分かった。5.ホスフェニウムホスファイト錯体の研究:鏡面対象性を有するジホスファイト錯体を合成し、ルイス酸との反応により、ホスフェニウムホスファイト錯体を合成し、この錯体はOR架橋構造は取らないことを明らかにした。また、理論計算によりシリレンシリル錯体との相違について明らかにした。
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