研究課題/領域番号 |
15205011
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
分析化学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
原田 明 九州大学, 大学院総合理工学研究院, 教授 (90222231)
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研究分担者 |
古屋 謙治 九州大学, 大学院総合理工学研究院, 助教授 (70229128)
石岡 寿雄 (石岡 壽雄) 九州大学, 大学院総合理工学研究院, 助手 (60304838)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
51,350千円 (直接経費: 39,500千円、間接経費: 11,850千円)
2006年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2005年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
2004年度: 19,110千円 (直接経費: 14,700千円、間接経費: 4,410千円)
2003年度: 20,150千円 (直接経費: 15,500千円、間接経費: 4,650千円)
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キーワード | 単一分子検出 / 無蛍光性化学種 / 分離分析 / 光熱変換分光法 / 顕微熱レンズ検出 / 多色増幅効果 / 過渡吸収 / 無輻射緩和 / 分子カウンティング / 無幅射綬和 |
研究概要 |
分析化学における究極の目的の一つに、溶液中にある任意の目的化学種を一つずつ同定して数えることがある。現在、若干の例外を除くと、溶液中単一分子の計数は強い蛍光性を持つ特定の化学種についてのみでしか実現していない。一方、アミノ酸・核酸塩基・芳香族塩素化物・環境ホルモン物質など生命科学・環境科学に深く関与する化学種の多くは、本来蛍光性分子ではない。本研究では、申請者らが提案した多色励起光熱変換計測に基づいて、溶液中無蛍光性化学種の分子カウンティングの実現、紫外光励起・可視光増幅型顕微熱レンズ測定系の開発、水溶液中の無蛍光性化学種を対象とした分子カウンティングに基づく新しい生命科学・環境科学の学問分野の開拓を目指して検討した。主な検討項目と成果は次の通りである。 実測と量子化学計算とにより、アミノ酸・核酸塩基等の生体関連化学種の多くが、紫外光と可視〜近赤外光とにより同時励起した条件下において、光熱変換増幅効果を起こす可能性があることを示した。紫外光と可視光との二色励起に適する光学配置として交差励起を提案し、この配置でも二色増幅光熱変換効果が確認できることを実験的に証明した。これらの結果に基づき、光源として紫外レーザー光と可視レーザー光とを用いる二色増幅型光熱変換検出装置を設計・試作した。アミノ酸を含む幾つかの化学種について光熱変換増幅を実験的に検証した。開発した装置をミクロ液体クロマトグラフィーの検出器として応用し、分離分析装置としての性能を検討し、本法が液体中の無蛍光性化学種の高感度・無標識・分離検出に適応できることを実証した。実験結果を国際学術雑誌報文にまとめて掲載が決定した。また、これら一連の研究成果を1章にまとめて執筆した欧文総説や関連技術を含めて解説した書籍が刊行された。
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