研究課題/領域番号 |
15205013
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
宮浦 憲夫 北海道大学, 大学院工学研究科, 教授 (10002049)
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研究分担者 |
石山 竜生 北海道大学, 大学院工学研究科, 助教授 (00232348)
山本 靖典 北海道大学, 大学院工学研究科, 助手 (30271646)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
48,360千円 (直接経費: 37,200千円、間接経費: 11,160千円)
2006年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2005年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2004年度: 8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円)
2003年度: 27,820千円 (直接経費: 21,400千円、間接経費: 6,420千円)
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キーワード | 触媒的直接ホウ素化 / 触媒的ヒドロホウ素化 / グリニャール型付加反応 / 有機ホウ素化合物 / 触媒的アリルホウ素化 / ロジウム触媒 / イリジウム触媒 / 不斉ルイス酸触媒 |
研究概要 |
本研究では炭素-炭素および炭素-ホウ素結合形成の両面から、触媒的有機合成反応の開発を目的とした。 1.芳香族C-H結合の触媒的直接ホウ素化反応(担当:石山、宮浦) 触媒サイクルと合成化学的利用に関する調査を行った。反応の精査、B-B、B-H、Si-Si,Si-H化合物を利用した量論量の芳香族化合物の効率的なホウ素化およびケイ素化を達成した。さらには芳香族化合物以外のsp^2-CH、sp^3-CH結合のホウ素化に成功した。 2.末端アルキンの内部選択的ヒドロホウ素化反応(担当:山本、宮浦) Et_3N存在下Rh(I)/^iPr_3P錯体が末端アルキンのシス選択的ヒドロホウ素化反応の反応機構に関する調査を行った。ピナコールボラン、ボラジンを用いたアルケン、アルキン類の触媒的ヒドロホウ素化反応を新たに開発した。 3.有機ボロン酸のロジウム触媒グリニャール型付加反応(担当:宮浦) カチオン性ロジウム/トリエチルアミン存在下アリールボロン酸のアルデヒド、イミンへの不斉付加に成功した。配位子としてホスホロアミダイト系配位子が効果的であることがわかった。 4.触媒的アリルホウ素化反応(担当:石山、山本) アリルホウ素試薬と芳香族ハロゲン化物とのγ位選択的なクロスカップリングの開発に成功した。また、不斉クロスカップリング反応へ展開し、最高90%eeを達成した。 5.触媒的分子内付加反応(担当:山本) 分子内アリル化による付加環化を調査し、6,7,8員環エーテルおよびシクロブタノール類の立体選択的合成に成功した。シクロブタノールの不斉付加環化に成功した。この他、カチオン性ロジウムおよびパラジウム触媒を用いる有機ボロン酸の不斉共役付加反応を開発した。ロジウム系ではキラホスを用いた不斉付加反応に成功しDFT計算により反応機構の解析を行った。さらに高活性な新規不斉2座ホスホロアミダイト配位子を設計・合成した。またパラジウム系では、不斉付加反応に成功し、X線構造解析、DFT計算により反応機構を解明することができた。さらにパラジウムおよびロジウム触媒を用いる有機ボロン酸の不斉1,4-付加それに続く分子内付加により光学活性クロメンおよびインデンの合成に成功した。 6.有機ポロン酸の分子内グリニヤール型付加反応(担当:宮浦、山本) 分子内ケトンカルボニル基に対するロジウム触媒分子内付加環化反応について精査した。触媒として[RhCl(cod)]_2、塩基としてK_2CO_3が適しておりTHF/H_2O溶媒中で室温、1時間で環化反応が進行した。5および6員環アリルアルコールが立体選択的に生成していることがわかった。
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