研究課題/領域番号 |
15206019
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
設計工学・機械機能要素・トライボロジー
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
多川 則男 関西大学, 工学部, 教授 (50298840)
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研究分担者 |
加藤 孝久 産業技術総合研究所, 機械システム研究部門, 総括研究員 (60152716)
森 淳暢 関西大学, 工学部, 教授 (80026202)
新井 泰彦 関西大学, 工学部, 教授 (80131415)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
40,690千円 (直接経費: 31,300千円、間接経費: 9,390千円)
2005年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2004年度: 12,480千円 (直接経費: 9,600千円、間接経費: 2,880千円)
2003年度: 25,480千円 (直接経費: 19,600千円、間接経費: 5,880千円)
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キーワード | 超高密度情報記憶 / ハードディスク / ヘッドディスクインタフェース / ナノトライボロジー / 超薄膜液体潤滑膜 / PFPE系潤滑膜 / コンタクトスライダ / フェムト秒レーザー / PFPE潤滑剤 / スライダヒステリシス挙動 / 環境 / ナノテクスチャー / PFPE系潤滑剤 |
研究概要 |
現状の一桁上の情報記録密度である一平方インチあたり1Tbの情報蓄積が可能となる10nm以下の浮上すき間でヘッドディスクが信頼性高く作動するナノメータヘッドディスクインタフェース(HDI)の創製を目指し、その極限HDI設計指針の明確化だけでなく、ディスク上に1-2nmの単分子膜程度の状態で存在する超薄膜液体潤滑剤の流動特性の理解およびその流動特性におよぼす末端基分子構造の影響の解明や究極のコンタクト記録方式を実現するためのブレークスルー技術の開発などを行った。その結果、所定の目的を達成する以下の成果を得ることができた。 (1)現状使用されているPFPE液体潤滑膜(Zdol, Ztetraol, A20Hなど)や新規な末端基分子構造を有する新しいアミン系潤滑膜の流動特性を実験的に解析するとともに、総合的に比較検討して単分子膜厚程度の超薄膜液体潤滑膜の流動特性におよぼす分子構造の影響について明らかとした。 (2)スライダのナノメータ極低浮上化に大きな技術課題となっているスライダのタッチダウン・テイクオフヒステリシス不安定挙動の現象解明を実験的および理論的に行い、タッチダウン現象はHDIに作用するファンデルワールス力で、テイクオフ現象はHDIに作用する摩擦力に支配されていることを解明した。そしてそこから浮上量2-3nmの次世代HDIを開発するための設計指針について明らかとした。 (3)コンタクト記録において大きな問題となるスライダと潤滑膜とのコンタクト相互作用に関して実験的に解析し、スライダの走行により潤滑分子膜のディウェッティング不安定現象が励起されることを明らかにするとともに、コンタクト記録実現のための設計指針について明確とした。 (4)コンタクト記録を実現するためのブレークスルー技術としてフェムト秒レーザによりスライダダイヤモンドライクカーボン面にナノテクスチャーを形成する技術を開発した。そしてその開発した方法で作成したコンタクトスライダが極めて良好な接触特性を示すことを実験的に確認し、フェムト秒レーザによる突起型ナノテクスチャが次世代の接触記録に極めて有効であることを明らかとした。
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