配分額 *注記 |
49,010千円 (直接経費: 37,700千円、間接経費: 11,310千円)
2005年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
2004年度: 13,520千円 (直接経費: 10,400千円、間接経費: 3,120千円)
2003年度: 27,170千円 (直接経費: 20,900千円、間接経費: 6,270千円)
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研究概要 |
マイクロ・ナノスケールレベルにおけるセンシング・コントロール技術をon-chip化した次世代マイクロ熱流体デバイスの開発には,固液界面における分子・原子状態をin-situモニタリング可能とする技術,液液界面における(電気)化学反応の定量的センシング,そして分子レベルの選択的拡散輸送技術が必要不可欠である,本年度は,音響放射力および静電気力による粒子選択的分離技術,レーザ放射圧による粒子選択的制御技術,更に,固液界面近傍での物質濃度と分子運動・束縛状態を核磁気共鳴(NMR)信号と分子動力学法との結合で算出する新たな界面分子NMR計測を確立することを目的として,界面分子NMR計測の基盤技術の構築を行った。マイクロNMRコイルを用いた固液界面近傍でのNMR計測では,MEMS技術によって外径0.4mmのNMR受信コイルの微細化を試みた.界面分子モニタリングデバイスの適用評価として,マイクロコイルで高分子膜内の多孔質界面近傍分子からのNMR信号の核スピンのT1,T2緩和時定数と自己拡散係数を測定した.マイクロNMRコイルを数nm程度の微細な多孔質を多数内部に持つ高分子膜に適用し,T1,T2と自己拡散係数を計測した.高分子膜に水を含ませると微細な多孔質内の壁面から水が吸着し,次に自由な水分子で細孔が満たされていく.これを定量的に計測するためにマイクロNMRコイルによってT1,T2緩和時定数および固液界面近傍での水分子の束縛性を示す自己拡散係数を計測し,含水量および試料温度との関係を明らかにした.特に,CPMG法を用いれば,固液界面での磁場の不均一性を補償でき,含水量と温度に強く依存したT2緩和時定数が界面分子モニタリングデバイスとして計測できることを明らかにした.
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