研究課題/領域番号 |
15206030
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
本久 順一 北海道大学, 量子集積エレクトロニクス研究センター, 助教授 (60212263)
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研究分担者 |
福井 孝志 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (30240641)
佐野 栄一 北海道大学, 量子集積エレクトロニクス研究センター, 教授 (10333650)
楊 林 北海道大学, 量子集積エレクトロニクス研究センター, 非常勤研究員 (60374708)
佐藤 威友 北海道大学, 量子集積エレクトロニクス研究センター, 助教授 (50343009)
プリミーラ モハン 北海道大学, 量子集積エレクトロニクス研究センター, 研究機関研究員
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
50,180千円 (直接経費: 38,600千円、間接経費: 11,580千円)
2005年度: 10,660千円 (直接経費: 8,200千円、間接経費: 2,460千円)
2004年度: 13,260千円 (直接経費: 10,200千円、間接経費: 3,060千円)
2003年度: 26,260千円 (直接経費: 20,200千円、間接経費: 6,060千円)
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キーワード | フォトニック結晶 / 有機金属気相成長 / 選択成長 / フォトニック結晶スラブ / フォトルミネセンス / 光取り出し効率 / 線欠陥・点欠陥導入構造 / フォトニックバンド / 時間領域差分(FDTD)法 / 線欠陥導波路 / 点欠陥共振器 / whispering gallery mode |
研究概要 |
本研究では、有機金属気相成長(MOVPE)選択成長法によりフォトニック結晶(PhC)を作製する手法を確立し、またその特性評価および素子応用を目的として研究を行い、以下のような成果が得られた。 まず、GaAs(111)BあるいはInP(111)B基板上に6角形の絶縁膜マスクを周期的に形成した基板に対して選択成長を行うことにより、GaAs系あるいはInP系材料による空気ロッド周期配列型2次元PhCをそれぞれ作製した。GaAs系PhCに対しては、AlGaAs犠牲層上に選択成長を行い、その後、選択ウェットエッチングにより犠牲層を除去することにより、エアーブリッジ構造の作製に成功すると共に、線欠陥・点欠陥を導入した構造の作製にも成功した。また、GaAs/AlGaAs量子井戸構造を有するPhCを作製し、量子井戸層からの発光を確認した。一方、InP系PhCに対しては、成長条件の最適化により、InGaAsおよびInPによる、周期400〜500nmの均一な空気ロッドアレイの作製に成功すると共に、ヘテロ構造やInP/InGaAs量子井戸の作製に成功した。特に、作製された量子井戸からの発光を確認し、光通信波長帯におけるPhCを利用した発光素子の作製の見通しを得た。 また、GaAs(111)BあるいはInP(111)A基板に対して、6角形あるいは円形の開口を有するマスク基板を作製し、その後、MOVPE選択成長を行うことによって、6角柱の周期配列構造による2次元フォトニック結晶の作製を作製した。特にGaAs系6角柱アレイにおいて、その頂上部に量子井戸を成長し、作製されたPCをフォトルミネセンスにより評価した結果、プレーナ基板上よりも強度が10倍程度強い、量子井戸からの発光を確認することができ、これらがフォトニックバンドによる光取り出し効率の変化によるものとして、定性的に説明できることがわかった。 そして、これら作製されたPhCの光学特性や伝搬特性を理解するため、時間領域差分(FDTD)法、平面波展開法、および散乱行列法等により、フォトニックバンド構造や、反射率・透過率、およびスラブ構造からの光の取り出し効率等の計算手法、および、高い屈折率差を有するPhCスラブにおけるフォトニックバンド構造の近似的計算手法を確立した。
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