研究課題/領域番号 |
15206032
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
岩本 光正 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 教授 (40143664)
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研究分担者 |
間中 孝彰 (間中 孝章) 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 助手 (20323800)
周 しん 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 準客員研究員
野口 裕 情報通信研究機構, 関西先端研究センター, 研究員 (20399538)
ZHOU Xin Tokyo Institute of Technology, GRADUATE SCHOOL OF ENGINEERING DEPARTMENT, VISITED RESEARCHER
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研究期間 (年度) |
2003 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
48,360千円 (直接経費: 37,200千円、間接経費: 11,160千円)
2006年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2005年度: 10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
2004年度: 11,180千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 2,580千円)
2003年度: 22,360千円 (直接経費: 17,200千円、間接経費: 5,160千円)
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キーワード | 分子膜 / マックスウェル変位電流 / 光第2次高調波 / フレキシブル性 / 帯電現象 / ナノ界面 / 有機FET / 膜パターン |
研究概要 |
本研究では、(i)分子形状、(ii)フレキシブル性、(ii)界面での特異性の3点より有機分子を総合的に取り上げた。そして、(1)誘電現象計測による有機ナノ界面のフレキシブル性と界面電気現象との関係の評価、(2)有機フレキシブルナノ界面の電子構造評価、(3)柔構造分子膜の伝導特性評価とフレキシブルな構造の有機単電子トンネル素子の試作・特性評価の3点を重点的に研究した。(1)(2)(3)についての研究の方針と成果の概略は以下のようである。 (1)基本となる界面単分子膜を「柔構造体」という視点でとらえた。構成分子の向きが界面で規制され、そのため自発分極や非線形分極等の誘電現象が発生することに着目し、これを有機膜におけるフレキシブル性の評価法として採用した。具体的には、MDCとSHGを通してナノ界面の誘電現象を計測して、膜のフレキシブル性とナノ界面の電気現象との関係を明らかにした。 (2)有機分子の特徴は形状にあり、これがフレキシブルナノ界面の電子構造を特徴づけることに着目した。そこで、棒状液晶分子、2鎖型生体膜分子、キラル・ヘリックス構造の分子、構造可変なアゾ系光異性化分子という一連の分子を選び、これらを単分子膜として形成し、MDC、SHGの発生の様子から分子膜構造の特徴と電子的構造を明らかにした。 (3)有機FET用顕微SHGシステムを用いて電荷の注入過程について検討を行い、Off状態における金電極からペンタセンへの電子注入に関して、初めて光学的手法を用いた観測に成功した。時間分解測定法と顕微SHGシステムを組み合わせ、ナノ秒オーダでキャリア挙動の観測ができるシステムの立ち上げを行った。 以上、界面分子膜の物理を基本とし、フレキシブルな有機素子特性を評価するにいたるまでの手法を研究した。本研究により、フレキシブル有機分子素子の特性評価をするための工学的手法の一旦が明らかになったと考えている。
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