研究課題/領域番号 |
15206037
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子デバイス・電子機器
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
平川 一彦 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (10183097)
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研究分担者 |
榊 裕之 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (90013226)
荒川 泰彦 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (30134638)
大塚 由紀子 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (00251463)
関根 徳彦 (独)情報通信研究機構, 研究員 (10361643)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
38,350千円 (直接経費: 29,500千円、間接経費: 8,850千円)
2005年度: 11,180千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 2,580千円)
2004年度: 12,220千円 (直接経費: 9,400千円、間接経費: 2,820千円)
2003年度: 14,950千円 (直接経費: 11,500千円、間接経費: 3,450千円)
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キーワード | テラヘルツ電磁波 / 量子ナノ構造 / 超格子 / ブロッホ振動 / トランジスタ / 量子ドット / 分子デバイス / フェムト秒分光 / 量子カスケードレーザ / 分子接合 / MEMS技術 / 超高速トランジスタ / 単一分子素子 |
研究概要 |
本研究では、テラヘルツ(THz)電磁波の放射・吸収をプローブとして、量子ナノデバイスの伝導ダイナミクスを解明することを目的に研究を行い、以下のような主な成果を得た。 1)半導体超格子中の電子波束のダイナミクスと伝導・損失・利得の解明:半導体超格子中でブロッホ振動する電子が放射するテラヘルツ電磁波のスペクトルの解析から、電子の伝導度スペクトルがブロッホ周波数以下で負になることを示し、超格子中にブロッホゲインがあることを世界で初めて示した。さらに、電子のブロッホ振動の緩和機構が界面の凹凸散乱であることを明らかにした。 2)極短チャネルトランジスタ中の非定常伝導と超高電界伝導:極短チャネルトランジスタ中の電子の過渡的な振る舞いを理解するため、バルクGaAs中に光励起したキャリアが走行するときに放射するTHz電磁波からキャリアの過渡伝導の振る舞いを検討した。特に、50kV/cm以上の高電界領域では、電子加速に伴うTHz放射強度が電界とともに減少するという振る舞いを見いだした。さらに、フェムト秒光パルスでゲートに瞬間的な変化を与え、それに伴うドレイン電流の変化から放射されるTHz電磁波の波形を計測するという方法により、従来のネットワークアナライザでは測定ができない超高速トランジスタの遮断周波数を見積もることができることを明らかにした。 3)単一分子・量子ドット/ナノギャップ電極接合の伝導ダイナミクス:単一分子や単一量子ドットに金属電極を形成したナノ接合の伝導ダイナミクスの解明を目指したが、現段階では、直流での伝導は評価できたが、構造の不安定性により、THz分光にまでは到達することができなかった。この研究は、本研究をさらに継続・発展させる目的で申請した科研費基盤研究「量子ナノ構造系のテラヘルツダイナミクスの解明と制御に関する研究」(課題番号:18201027)で引き続き、検討を行っている。
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