研究課題/領域番号 |
15206077
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造・機能材料
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
高木 節雄 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (90150490)
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研究分担者 |
東田 賢二 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (70156561)
土山 聡宏 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (40315106)
森川 龍哉 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (00274506)
中島 孝一 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (30363378)
中田 伸生 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (50380580)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
50,830千円 (直接経費: 39,100千円、間接経費: 11,730千円)
2005年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2004年度: 17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2003年度: 30,420千円 (直接経費: 23,400千円、間接経費: 7,020千円)
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キーワード | 超細粒 / メカニカルミリング / 転位密度 / 機械的性質 / Hall-Petch / 熱間押出 / Hall-Petch則 / 加工硬化 / Bailey-Hirchの関係 / 微細粒 / 粒界すべり |
研究概要 |
サブミクロンレベルの結晶粒径を有する鉄鋼材料の特性評価と利用展開の可能性を探ることを目的として3年間にわたって本研究を実施した。8つの小テーマを掲げて研究を実施したが、大別すると、(1)サブミクロン超細粒鋼の創製および加工技術に関する研究、(2)組織解析技術に関する研究、(3)力学特性評価に関する研究、(4)強化機構解明に関する研究となる。 創製・加工技術については、鋼材に強歪み加工を施すことが可能な粉末冶金法(メカニカルミリングプロセス)を採用し、サブミクロン超細粒組織を作り込む技術を確立した。同時に、自動車用材料をターゲットとした熱間押出しプロセスも開発し、直径がセンチオーダーの超高強度棒鋼の製造にも成功した。得られた材料の組織解析は微小部X線回折装置による局所構造解析および転位密度測定、透過電子顕微鏡によるサブミクロン結晶粒および転位組織の観察、FE-SEM-EBSP法による結晶方位分布・集合組織測定により実施した。力学特性に関しては、高温から液体窒素温度までの様々な温度における引張変形挙動を広範囲に調査し、サブミクロン超細粒は低温でも脆性破壊することなく延性を示すこと、高温では超塑性現象を発現するため極めて低応力で容易に塑性加工が可能であることが判明した。また、今後さらなる鉄鋼材料の高強度化を図っていくためには、結晶粒微細化強化と他の強化機構を複合させることの重要性を指摘した上で、結晶粒微細化強化とナノCu粒子分散の複合効果の検討も行った。そして、強度レベルによっては、降伏強度が両者の加算によりほぼ説明される場合もあることを見出した。ただし、超細粒材では全く時効硬化を示さないことや転位強化が無効になる等の新しい事実も明らかになり、次のステップとして、サブミクロンからナノへ移行させる価値もあるように感じられる。
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