研究課題/領域番号 |
15206084
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
金属生産工学
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
川上 正博 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (30016597)
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研究分担者 |
竹中 俊英 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (60197324)
深澤 英一 東邦チタニウム(株), 技術開発センター, 主任技師(研究職)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
48,100千円 (直接経費: 37,000千円、間接経費: 11,100千円)
2005年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2004年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
2003年度: 37,570千円 (直接経費: 28,900千円、間接経費: 8,670千円)
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キーワード | チタン溶融塩電解 / 直接インゴット溶製 / ESR装置 / ツインセル / 電解電流効率 / 溶融塩組成 / 反応モデル / 熱解析 / 単セル電解 / ツインセル電解 / チタン電解 / チタンESR / 反応機構 / 金属霧 / 電極間距離の影響 / 電流効率 / チタン電析 / ESR / 溶融塩電解 / メタルプール形状 / 電導度 / TiO_2添加効果 / 冷却水系統 / DC-ESR / チタンインゴット / 溶融チタン浴 / 再溶解 / プラズマ加熱 |
研究概要 |
溶融チタン浴にチタンを溶融塩電解析出させることにより、チタンインゴットを直接得ることを最終目的とする.そのため、ESR装置を改良した新しい電解装置を設計・製作し、1)プロセスの熱解析、2)電流効率を支配する副次的電極反応の機構の検討、3)不純物の混入機構の検討を行った. まず、熱解析の基礎データである使用CaF_2-CaO-TiO_2スラグの電気伝導率を測定した.TiO_2濃度の依存性は小さいく、TiO_2の添加による電子伝導性の発現は認められなかった.従って、Ti源であるTiO_2がかなり高い濃度であっても、電解に支障がない. 鋼のESRを行って、本装置の熱解析を行い、メタルプールの形状と電流・電圧条件の関係を明らかにした.TiのESRの場合、大気中では酸素のピックアップのためにO含有量があがり、融点が上昇することにより、スラグ温度をかなり高くしないとメタルプールは得られない.したがって、メタルプールを得るには、装置全体を不活性雰囲気で包む必要がある. CaF_2-CaOスラグを用いた単セルによる電析では、最大12%のカソード電流効率、100%以下のアノード電流効率しか得られなかった.この理由は、(1)Ca金属霧の生成とそのアノードでの再酸化、(2)生成Tiとスラグ中のTi^<4+>との反応によるTi^<2+>の生成とそのアノードでの再酸化、(3)電析したCaの還元力不足によるTi^<2+>の生成とそのアノードでの再酸化、などが考えられる.したがって、スラグ中TiO_2の添加量を適性にコントロールする必要がある. 一方、スラグにAl_2O_3を添加した場合、70gの粒状電析物と約60%のカソード電流効率が得られた.この理由は(1)Al_2O_3がスラグ中に入ることにより、スラグ浴が高温に保たれた、(2)一旦生成したAlが効果的にTiの還元に寄与した、等が考えられる.この方法では、電析物中へのAlの混入は避けられないがTi-Alなどの合金製造には有効である. これらの実験結果を基に、ツインセル構造の電解装置を設計、製造し、運転した.これにより、プロセスの有効性が検証できた.それにより、「金属の溶融塩電解装置およびこの装置を用いた金属の製造法」なる特許出願を行った.また、実験の成果は学術誌論文1編、国際会議報告5報にまとめた.
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