配分額 *注記 |
26,910千円 (直接経費: 20,700千円、間接経費: 6,210千円)
2005年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2004年度: 9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
2003年度: 14,300千円 (直接経費: 11,000千円、間接経費: 3,300千円)
|
研究概要 |
現実のデュアルモード・ラムジェットの燃焼器に近い,拡大部を有する矩形断面流路内の,加熱・燃焼を含む超音速流れについて研究を行った。研究は実験と数値シミュレーションを並行して行った。また,大きな剥離領域が形成される流れ場を乱さずに測定するために,レーザを利用した速度および濃度の非接触計測法を適用することも試みた。 実験では,水素/窒素混合気を作動気体とするプラズマトーチを1又は2個取り付け,放電およびプラズマトーチ作動気体中の水素の燃焼による加熱を行い,擬似衝撃波形成と燃焼モード遷移について調べた。流路拡大によって擬似衝撃波形成と燃焼モード遷移は著しく抑えられる。流路拡大角を変化させた実験により,一定断面積流路と拡大流路で擬似衝撃波を形成するために必要な加熱量の差は,準1次元理論で見積もられることが分かった。また,一定断面積部でプラズマトーチにより擬似衝撃波を形成した後,拡大流路で他のプラズマトーチにより加熱する場合,その影響が上流に及ぶまでに相当の加熱が必要であることが分かった。これより,一定断面積部と拡大部で燃料を2段噴射すれば,一定断面積部のみの燃料噴射よりも推力を増大できることが示された。 数値シミュレーションでは,擬似衝撃波の前縁が矩形流路角部の厚い境界層を剥離させて上流に進むこと,拡大流路では剥離領域に著しい非対称性が見られることなど,流れ場の詳細情報が得られた。また,実験で見出された,流路拡大効果と加熱効果の大きさを準1次元理論で見積もることの妥当性について,数値シミュレーションにおいても支持する結果が得られた。 レーザ計測では,550m/s程度の主流に対して,粒子画像速度計で衝撃波や渦を含む3次元流れ場の平均速度分布を計測できた。また,アセトン平面レーザ誘起蛍光法によって,アセトンを混入した噴射気体の定性的な分布と,噴射器直近のマッハ数分布を測定できた。
|