研究課題/領域番号 |
15206102
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
リサイクル工学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
森 滋勝 名古屋大学, 先端技術共同研究センター, 教授 (90024306)
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研究分担者 |
板谷 義紀 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (50176278)
小林 潤 名古屋大学, 先端技術共同研究センター, 助手 (60314035)
小林 信介 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (30345920)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
41,210千円 (直接経費: 31,700千円、間接経費: 9,510千円)
2004年度: 12,740千円 (直接経費: 9,800千円、間接経費: 2,940千円)
2003年度: 28,470千円 (直接経費: 21,900千円、間接経費: 6,570千円)
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キーワード | マイクロ波 / 事前脱塩素処理 / 有機系塩素化合物 / 塩化水素 / 誘電損失 / 選択性 / ポリ塩化ビニル / 電界強度 / 有機塩素 / PVC / 有機廃棄物 / ガス化技術 / 高効率化 |
研究概要 |
本研究では事前脱塩素処理において、有機塩素に対するマイクロ波の選択的励起作用に着目し、マイクロ波加熱方式を提案する。廃プラスチックの中で有機塩素はほとんどポリ塩化ビニル(PVC)の形で含まれているので、ここでは研究対称をPVCとした。熱重量分析装置を用いてPVC試料の熱分解特性について検討した結果、PVCの熱分解反応は二段階反応であり、第一段階反応の起こる温度は約483K〜573Kで、当該温度下において脱塩素反応が起きていることがわかった。 PVCの脱塩素反応特性について、マイクロ波照射時と対流加熱時の相違について検討した。実験は463K〜493Kの各温度において、等温条件となるようにマイクロ波出力またはガス温度を調整することで脱塩素反応を行った。その結果463K〜483Kの温度範囲では脱塩素反応はマイクロ波照射の方が反応速度が大きく、脱塩素率も高いことが明らかとなった。 さらに、マイクロ波均一照射を確立するため、マイクロ波に対して透明なガラスビーズを流動媒体とした流動層型反応試験装置を用いて、塩化ビニル樹脂粒子からの脱塩素挙動に関する検討を行った。実験パラメータとしてポリ塩化ビニル樹脂の重合度、流通ガス温度(層初期温度)、マイクロ波照射強度およびガス流量を変化させ、層内温度および脱塩素率の経時変化を測定した。流通ガス温度を変化させマイクロ波照射実験を行った結果、334K以下の温度下ではポリ塩化ビニルの誘電損失が小さく照射されるマイクロ波のほとんどが透過し、脱塩素反応は確認されなかった。334K以上の温度下では照射開始後徐々に層内温度が上昇し、層内温度が約450Kに到達したところで急激な温度上昇が確認されるとともに脱塩素反応が開始することが明らかとなった。重合度の影響についてはマイクロ波照射強度によって異なり、マイクロ波出力が600Wの場合は重合度が小さい試料の方が脱塩素率が高くなるが、出力800Wの条件下においては、その差はほとんど見られなかった。
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