研究課題/領域番号 |
15207007
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形態・構造
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
筒井 和義 広島大学, 大学院総合科学研究科, 教授 (20163842)
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研究分担者 |
菊山 栄 早稲田大学, 教育総合科学学術院, 教授 (20063638)
南方 宏之 (財)サントリー生物有機科学研究所, 部長研究員 (90150143)
浮穴 和義 広島大学, 大学院総合科学研究科, 助教授 (10304370)
高橋 俊雄 (財)サントリー生物有機科学研究院, 研究員 (20390792)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
40,040千円 (直接経費: 30,800千円、間接経費: 9,240千円)
2005年度: 8,840千円 (直接経費: 6,800千円、間接経費: 2,040千円)
2004年度: 15,600千円 (直接経費: 12,000千円、間接経費: 3,600千円)
2003年度: 15,600千円 (直接経費: 12,000千円、間接経費: 3,600千円)
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キーワード | 新規視床下部ホルモン / GnIH / GnIH同属ペプチド / GnIH受容体 / 脳下垂体ホルモン / 生殖腺刺激ホルモン / プロラクチン / 生殖 / 生殖腺刺激ホルモン放出抑制ホルモン(GnIH) / 視床下部ニューロン / メラトニン / 新規視床下部ペプチド / ゴナドトロピン / 成長ホルモン / ゴナドトロピン放出抑制ホルモン / 成長ホルモン放出促進ペプチド / 新規視床下部ペプチド受容体 |
研究概要 |
1970年代に視床下部から甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン、生殖腺刺激ホルモン放出ホルモンなどの視床下部ホルモンが次々と発見され、神経内分泌学は著しく進展した。しかし、最近の10年間に新しい視床下部ホルモンの発見は殆どない。本研究の目的は、新しい発想を導入して、脳に存在すると考えられる新規の視床下部ホルモンを同定して、これらによる脳下垂体ホルモンの合成と放出の新しい制御機構を明らかにすることであった。まず、我々は生殖腺刺激ホルモンの放出を抑制する新規視床下部ペプチドを鳥類から同定して生殖腺刺激ホルモン放出抑制ホルモン(GnIH)と名付けた。GnIHニューロンは室傍核に局在しており、GnIHは正中隆起に投射するGnIHニューロンの終末から分泌され、脳下垂体に存在する新規のGタンパク共役型受容体であるGnIH受容体を介して生殖腺刺激ホルモンの放出を抑制する。詳しい解析の結果、GnIHは生殖腺刺激ホルモンの合成と放出を抑制して、生殖腺の発達と機能維持を抑えることを明らかにした。その後、我々はGnIHと構造の類似する同族ペプチドが他の脊椎動物にも存在することを明らかにした。GnIHはC_-末端側にLPLRFamide構造を有する新規の視床下部ペプチドであるが、我々は哺乳類、両生類、魚類の脳からGnIH同族ペプチド[LPXRFamide(X=L or Q)ペプチド]を同定した。哺乳類と魚類のGnIH同属ペプチドはそれぞれ生殖腺刺激ホルモンの放出を抑制あるいは促進する作用があることが見いだされた。両生類のGnIH同属ペプチドはプロラクチンの放出を促進することがわかった。以上の一連の研究によりぐ脊椎動物に共通に存在するGnIHとGnIH同属ペプチドは動物の生殖を制御する重要な視床下部ホルモンであることが明らかになった。
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