研究課題/領域番号 |
15208007
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用昆虫学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
高木 正見 九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (20175425)
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研究分担者 |
上野 高敏 九州大学, 大学院・農学研究院, 助教授 (60294906)
清水 進 九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (20187454)
多田内 修 九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (10150509)
高須 啓志 九州大学, 大学院・農学研究院, 助教授 (50212006)
大野 和朗 宮崎大学, 農学部, 助教授 (10203879)
大庭 道夫 九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (80038281)
桑野 栄一 九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (00108672)
緒方 一夫 九州大学, 熱帯農学研究センター, 教授 (40224092)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
50,700千円 (直接経費: 39,000千円、間接経費: 11,700千円)
2005年度: 11,440千円 (直接経費: 8,800千円、間接経費: 2,640千円)
2004年度: 18,460千円 (直接経費: 14,200千円、間接経費: 4,260千円)
2003年度: 20,800千円 (直接経費: 16,000千円、間接経費: 4,800千円)
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キーワード | 総合的害虫管理 / 生物的防除 / 東南アジア / 化学農薬の多用 / アザミウマ / ハモグリバエ / コナガ / 天敵昆虫 / ハモグリバエ類 / ナス害虫 / ベトナム / タイ / リサージェンス / 天敵微生物 / キャベツ害虫 |
研究概要 |
わが国の蔬菜害虫防除は世界で最も化学農薬に依存しており、化学農薬による環境汚染や食品への残留、野生生物の減少などが大きな問題となっている。化学農薬の使用量を減らし、環境に優しい持続可能な農業を目指すことが、日本農業における大きな課題である。一方、経済成長が著しい東南アジア諸国では、大規模蔬菜栽培地帯での化学農薬多用に拍車がかかっており、その弊害は日本以上に悲惨な状態にある。このような現状を改善するためには、生物的防除を基盤にした総合的害虫管理(IPM)技術の確立が重要である。そこで、日本と東南アジアで共通に問題となっているアザミウマ類やハモグリバエ類、コナガなどを対象害虫として選び研究を行った。まず日本では、ナスのIPMを対象として、土着天敵の保護利用法と天敵の放飼増強法に関する研究を行い、さらに、天敵の大量増殖に関する研究も行った。一方、東南アジアにおいては、まず、蔬菜害虫防除の現況について予備調査を行い、日本では使用禁止になっている農薬も含め、雑多な農薬が無秩序に散布されている現状を明らかにした。しかし、農薬散布がほとんど行われてない小規模な家庭菜園では各種の天敵が活発に活動しており、これらの天敵活用を中心にしたIPMが重要であると考えられた。また、日本に比べ蔬菜害虫の天敵相は質・量ともに勝っていた。しかし、土着天敵に関する情報については、そのインベントリー作成さえも不十分であった。そこで、ベトナムにおけるハモグリバエ類の寄生蜂を対象として選び、作物と害虫と天敵との相互関係に関する調査を行った。これらの研究成果は、わが国と東南アジアにおける蔬菜害虫IPM技術確立に大きく寄与するものと思われる。また、今回の研究を通じて、生物的防除を基礎とした、日本および東南アジアにおけるIPM研究国際共同体制の構築が重要であることが明らかになった。
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