研究課題
基盤研究(A)
タンパク質脱アセチル化に関与するHDAC酵素のうち、核内の特定の構造体(HDAC4/Bach2 body)に存在するHDAC4と細胞質に局在し、微小管の脱アセチル化に関与するHDAC6の機能解析を行った。その結果、HDAC4はBach2とともに酸化ストレスに応答して核移行し、核内で点状構造に局在すること、この点状構造はPML bodyを取り囲むものであること、HDAC4/Bach2がPML body周辺に集合することにより、PML bodyにおける転写活性が著しく阻害されることなどを明らかにした。また、HDAC6がエンドサイトーシスを抑制することを見出した。HDAC6の安定なノックダウン肺癌細胞作製したところ、EGF刺激に応答したEGF受容体のダウンレギュレーションが亢進し、EGF受容体の量が低下するとともに、下流のERKが高発現してEGFシグナルの低下を補償することが明らかになった。このことはHDAC6がエンドサイトーシスの制御を通じて受容体シグナル伝達系を調節することを示している。さらにHDAC阻害剤を用いて新たなアセチル化タンパク質を探索した結果、動物細胞からHsp90、SV40 large T抗原、ポリAポリメラーゼ(PAP)など多数のタンパク質を同定した。同様に分裂酵母から10数個のタンパク質を同定した。その機能解析により、Hsp90はアセチル化により機能が低下し、T抗原は分解が促進され、PAPは核移行が低下することを見いだした。以上の結果からタンパク質アセチル化は予想以上に広く分布し、タンパク質の基本的な機能に大きく影響することが明らかになった。
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