研究課題/領域番号 |
15208018
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水産学一般
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
谷口 順彦 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (20036742)
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研究分担者 |
中嶋 正道 東北大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (20192221)
池田 実 東北大学, 大学院・農学研究科, 助手 (70232204)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
48,490千円 (直接経費: 37,300千円、間接経費: 11,190千円)
2005年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
2004年度: 13,650千円 (直接経費: 10,500千円、間接経費: 3,150千円)
2003年度: 24,440千円 (直接経費: 18,800千円、間接経費: 5,640千円)
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キーワード | DNAマーカー / 集団遺伝学 / 遺伝的保全 / 親魚集団 / 野生集団 / 希少魚 / 養殖魚 / 実験魚 / DNA分子マーカー / 希少種 |
研究概要 |
魚類増養殖事業においては、採卵用の親魚数が少ない上、仔稚魚の生残率が著しく高いので、結果として大量の近縁種苗を作出する事になる。このように人工種苗の大量生産において避け難い遺伝子のランダムドリフト、近交弱勢、無意識的選択などの遺伝的変化は野生集団に修復不可能な遺伝的撹乱と損傷などの影響を与えることが予測される。 本研究では、養殖対象種および放流事業対象種などの種苗生産過程で生じる遺伝学的諸問題を解決するため、遺伝資源の利用と保全の立場から、それら魚類集団の遺伝的管理法の開発を目指した。具体的には、(1)高感度DNAマーカーを開発使用すること、(2)集団遺伝情報を集積し、データベース構築すること、(3)集団遺伝情報の汎用性の高い迅速処理技術およびシミュレーション法を開発すること、(4)増養殖に関して遺伝資源の保全とその適正利用に関する管理指針の策定することなどの研究課題を設定し、それぞれに関する成果を得た。 研究対象として、養殖対象種、放流事業対象種、希少種、実験魚の代表種を選定し、核DNAの遺伝子型およびミトコンドリアDNAの配列多型データを集積し、それぞれの標本群の遺伝的多様性レベルを評価した。一方、使用するマーカーの感度の高さに起因する情報処理の煩雑さを解消するため、各標本について得られた遺伝子型のデータベース化につとめ、コンピューターによる集団遺伝情報の迅速処理技術およびシミュレーション法の開発を試みた。また、サクラマス、セブンラインバルブ、ホシガレイおよびマツカワにおいては、少数親魚による種苗生産において予測される遺伝的多様性の低下および近交係数の上昇、次世代における集団遺伝学的パラメーター推定のための人工種苗シュミレーションソフトを開発し、遺伝的多様性の低下防止および絶滅危惧種の遺伝的修復に関する非近縁個体選択交配シュミレーションを実施するとともに、遺伝的多様性保全マニュアルを提案した。
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