研究課題/領域番号 |
15208026
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用動物科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
秋葉 征夫 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (30005631)
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研究分担者 |
豊水 正昭 東北大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (80180199)
佐藤 幹 東北大学, 大学院・農学研究科, 助手 (20250730)
阿部 啓之 独立行政法人, 農業・生物系特定産業技術研究機構・畜産草地研究所, 室長 (30391379)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
46,800千円 (直接経費: 36,000千円、間接経費: 10,800千円)
2005年度: 10,140千円 (直接経費: 7,800千円、間接経費: 2,340千円)
2004年度: 14,690千円 (直接経費: 11,300千円、間接経費: 3,390千円)
2003年度: 21,970千円 (直接経費: 16,900千円、間接経費: 5,070千円)
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キーワード | PPAR / 糖代謝 / 脂肪細胞 / 骨格筋 / 高品質食肉生産 / 鶏 / トランスフェクション / エネルギー代謝 / 骨格筋細胞 |
研究概要 |
本研究では、栄養制御を受ける転写因子peroxisome proliferator-activated receptor(PPAR)は鳥類の代謝特性を規定する主要因であるとの視点から、鶏PPARの機能特性を明らかにするとともに、栄養素-遺伝子発現調節による高品質食肉生産性の向上の基盤を構築することを試みた。 (1)鶏骨格筋組織におけるエネルギー制御遺伝子のPPARによる制御 寒冷暴露条件下、および絶食条件下において、エネルギー代謝を調節するミトコンドリアの脱共役関連因子(UCP, ANT)が、PPARsあるいはPPARの補因子であるPGC-1αによって調節されていることを明らかにした。 (2)鶏脂肪細胞分化過程におけるPPARsの機能解析 鳥類の脂肪細胞の分化過程の全様をはじめて明らかにし、鳥類の脂肪細胞は、その分化に脂肪酸を要求すること、PPARγがkey regulatorとして機能していること、PPARβ/δはPPARγ活性化条件で脂肪細胞の分化を促進することが明らかとなった。 (3)鶏インスリン抵抗性のPPARによる制御とその機構解析 PPARγアゴニストであるTroglitazoneを鶏に長期投与すると、インスリン抵抗性が改善し、インスリン誘導性グルコース輸送が活性化した。この作用機作には、脂肪組織のAdiponectinや骨格筋のphospho-Aktが関係しているものと推察された。 (4)PPARを利用した効率的高品質食肉生産の基盤構築 PPARアゴニストを成長初期のヒナに1回投与することにより、成長後の脂肪組織重量を制御できることが明らかとなった。 以上の結果より、PPARあるいはその補因子であるPGC-1αが、鶏のエネルギー・脂質・糖代謝制御因子として機能していること、成長初期におけるPPARの制御による食肉生産性の向上が可能であることが明らかとなった。
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