研究課題/領域番号 |
15209008
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
倉智 嘉久 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (30142011)
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研究分担者 |
稲野邉 厚 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (00270851)
日比野 浩 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (70314317)
石井 優 大阪南医療センター(臨床研究部), 免疫異常疾患研究所, 研究員 (10324758)
山田 充彦 信州大学, 医学部, 教授 (10263237)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
48,230千円 (直接経費: 37,100千円、間接経費: 11,130千円)
2005年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
2004年度: 12,350千円 (直接経費: 9,500千円、間接経費: 2,850千円)
2003年度: 25,480千円 (直接経費: 19,600千円、間接経費: 5,880千円)
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キーワード | G蛋白制御カリウムチャネル / RGS蛋白質 / PDZ蛋白質 / カルモジュリン / 脂質ラフト / 蛍光エネルギー共鳴移動法 / G蛋白質 / カリウムチャネル / FRET / G蛋白質制御カリウムチャネル / カルモディリン / カルモデュリン |
研究概要 |
G蛋白質制御カリウム(K_G)チャネルはG蛋白質の解離型G_<βγ>サブユニットにより活性化される。研究代表者らは、このG蛋白質-K_Gチャネルシステムの機能がRGS(regulators of G protein signaling)蛋白質により抑制性に制御されること、さらに、RSGは通常下ではフォスファチジルイノシトール-3,4,5-三リン酸(PIP_3)により抑制されており、各種の生体刺激に伴い形成されるCa^<2+>/カルモジュリン(CaM)がこれを活性化(脱抑制)することを示してきた。本研究では、このK_Gチャネル調節機構の生理的基盤を分子レベルで、しかも動的に明らかにすることを目的とし、以下の成果を得た。1.精製RGS4を用いて、リン脂質、Ca^<2+>/CaMとの相互作用様式を検討した結果、(1)PIP_3がRGS4のRGSドメインに特異的に結合すること、(2)PIP_3とRGS4との結合がCa^<2+>/CaM複合体により競合的に抑制されること、(3)特にRGSドメイン中の塩基性アミノ酸残基がPIP_3、Ca^<2+>/CaM複合体との相互作用部位である可能性が高いことを明らかとした。さらに、2.細胞膜上の微小構造体である脂質ラフトに着目し、蛍光エネルギー共鳴移動法を用いて、生細胞中でのRGS蛋白質とCaMとの相互作用を解析した。その結果、(1)イオノマイシンによる細胞内Ca^<2+>の増加がRGS蛋白質とCaMの分子会合を特異的に促進すること、さらに、(2)脂質ラフトを壊すメチル-β-サイクロデキストリンを処理した条件下や、(3)脂質ラフトに集積できないパルミチン酸化阻害変異体ではこの分子会合が起こらないことから、両蛋白質の相互作用が空間(位置)的に制御されていることが判った。以上の知見は、PIP_3およびCaMがRGS蛋白質を相反的に機能調節していることを分子レベルで示すものであり、G蛋白質-K_Gチャネルシステムの機能制御メカニズムを理解するうえで大きく貢献するものと考えられる。
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