研究課題/領域番号 |
15209015
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
淀井 淳司 京都大学, ウイルス研究所, 教授 (80108993)
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研究分担者 |
中村 肇 京都大学, 医学部附属病院, 助教授 (70303914)
増谷 弘 京都大学, ウイルス研究所, 助教授 (50252523)
鍋島 陽一 京都大学, 大学院・医学研究科, 教授 (60108024)
広田 喜一 産業技術総合研究所HSSセンター, 主任研究員 (00283606)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
50,700千円 (直接経費: 39,000千円、間接経費: 11,700千円)
2005年度: 15,860千円 (直接経費: 12,200千円、間接経費: 3,660千円)
2004年度: 15,860千円 (直接経費: 12,200千円、間接経費: 3,660千円)
2003年度: 18,980千円 (直接経費: 14,600千円、間接経費: 4,380千円)
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キーワード | チオレドキシン / TBP-2 / レドツクス / 老化 / 癌 / ライ症候群 / ビタミンD / メタボリックシンドローム / thioredoxin / レドックス / 糖脂質代謝 / 癌抑制 / 高脂血症 / 絶食 / シオレドキシン結合タンパク質 / 細胞増殖 / 遺伝子改変マウス / チオレドキシン結合タンパク質 |
研究概要 |
<TBP-2遺伝子欠損マウス>TBP-2による老化・増殖制御機構を解析するため、TBP-2KOマウスを作成し、検討を行った。TBP-2 KOマウスは通常の飼育条件下では、顕著な異常を観察しなかったが、絶食下の生存率が低下し、顕著な出血傾向を示すことを明らかにした。血液凝固異常を観察し、絶食時の出血傾向の原因の一つと考えられた。また、TBP-2KOマウスは、絶食時に血清中のトリグリセリド、コレステロールの上昇、高インスリン血症に起因する低血糖などの糖・脂質代謝異常を示すことを明らかにした。さらに、これらの原因として、クエン酸サイクルの不全によるアセチルCoAの利用障害が存在することを明らかにした。TBP-2KOマウスのこのような表現型は、ヒトのReye症候群と類似しており、このモデルマウスとしての有用性を示した。 <TBP-2トランスジェニック(TG)マウス>また、TBP-2TGマウスを作成し、解析を行った。TBP-2TGマウスは、血清中のトリグリセリド、コレステロールの低下、高血糖などの糖・脂質代謝異常を示すことを明らかにした。これらの表現型は、TBP-2KOマウスと鏡像関係にあり、TBP-2が絶食時などにエネルギー源を糖から脂質へ移行する上で重要な役割を担っていると考えられた。また、TBP-2TGマウスは、体重および体脂肪の減少、骨異常などの老化類似症状を呈するものがあり、これらについては老化モデルマウスとしての有用性を示すことができた。 <HTLV-1感染細胞におけるTBP-2の役割>HTLV-1の感染細胞ではTBP-2遺伝子のサイレンシングが、プロモーター領域のDNAのメチル化、ピストンの脱アセチル化によって起こっていることを明らかにした。TBP-2遺伝子の癌抑制遺伝子としての可能性を明らかにした。
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