研究課題/領域番号 |
15209016
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
野田 公俊 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (60164703)
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研究分担者 |
盛永 直子 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (20092108)
桑原 聡 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (70282481)
森 雅裕 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助手 (70345023)
八尋 錦之助 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助手 (80345024)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
46,410千円 (直接経費: 35,700千円、間接経費: 10,710千円)
2004年度: 20,150千円 (直接経費: 15,500千円、間接経費: 4,650千円)
2003年度: 26,260千円 (直接経費: 20,200千円、間接経費: 6,060千円)
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キーワード | コレラ毒素 / ボツリヌス毒素 / ベロ毒素 / 空砲化致死毒(VacA) / 腸管出血性大腸菌O157 / ポリフェノール / Helicobacter pylori / ADP-リボシル化 / レセプター / ABサブユニット / ABサブユニット毒素 / コレラ毒素(CT) / ベロ毒素(VT) / コレラ菌 / 腸管出血生大腸菌O157 / ボツリヌス菌 / 無毒化剤 |
研究概要 |
我々が研究対象としているのは、強毒型病原細菌が産生するABサブユニット毒素ファミリーによる疾患である。ABサブユニット毒素ファミリーに属する代表的な毒素は、コレラ菌が産生するコレラ毒素(CT)、腸管出血性大腸菌O157のベロ毒素(VT)、ボツリヌス菌のボツリヌス毒素(BT)である。この3種類の毒素は毒性の本体であるAサブユニットと標的細胞のレセプターに吸着・結合するBサブユニットから構成されている。毒性の特徴はそれぞれの毒素により大きく異なっているが、これはそれぞれのAサブユニットが有している酵素活性の違いと、Bサブユニットが認識するレセプターの違いによる。コレラ毒素のAサブユニットはADP-ribosyltransferase活性を有している。我々はこの酵素活性を特異的に阻害する2種類の天然物質を発見し、その化学構造・阻害メカニズム・実験動物の保護効果を明らかにした。ベロ毒素のAサブユニットはRNA N-glycosidase活性を有している。我々はこの酵素活性を特異的に阻害する天然物質を発見し、その化学構造・阻害メカニズムを明らかにした。また、実験動物の保護効果についても確認した。ボツリヌス毒素のAサブユニットはmetaloprotease活性を有している。我々はこの酵素活性を特異的に阻害する天然物質を発見し、実験動物の保護効果も確認した。現在その化学構造・阻害メカニズムを解析中である。上記のCT、VT、BTの3種類の毒素にするこれらの無毒化剤に加えて、Helicobacter pyloriの空胞化致死毒(VacA)の無毒化剤も発見し、動物実験でその効果を確認した。CT、VT、BT、VacAに対するそれぞれの無毒化剤はいずれも食用植物あるいは漢方薬に使われる植物由来であるので、毒性が極めて低く、副作用もほとんど見られない事から臨床応用に極めて有効であると思われる。
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