研究課題/領域番号 |
15209027
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
藤原 久義 岐阜大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80115930)
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研究分担者 |
竹村 元三 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (40283311)
荒井 正純 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (00202721)
小戝 健一郎 久留米大学, 高次脳疾患研究所, 教授 (90258418)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
43,940千円 (直接経費: 33,800千円、間接経費: 10,140千円)
2005年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
2004年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
2003年度: 23,140千円 (直接経費: 17,800千円、間接経費: 5,340千円)
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キーワード | 拡張型心筋症 / サイトカイン / オートファジー / 顆粒球コロニー刺激因子 / 心不全 / リモデリング / アポトーシス / 心筋再生 / DCMハムスターモデル / 慢性心不全 / 梗塞後慢性心不全 / G-CSF / G-CSF受容体 / MMP / TNF-α / 再生医療 / オートファジイ / HGF / 遺伝子治療 / ハムスターUM-X7.1 / 再生療法 / 顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF) / 繊維化抑制 / 心筋細胞再生 / 心機能の改善 |
研究概要 |
DCMモデルモデルハムスターUM-X7.1の15週令に対しG-CSF(10mg/kg/day)を30週令まで投与した。その結果G-CSF群では生存率の改善(100%vsコントロールの53%)を認め、心機能の悪化も抑制された。左室心筋線維化率の減少、MMP9とMMP2の活性化があり、TNF-αの発現は抑制された。 このハムスターの心筋細胞には変性したミトコンドリア、グリコーゲン顆粒、mylin-like figureからなるauotophagic vacuolesが多数みられた。またオートファジーの生化学的マーカーcathepsin DやRab7が上昇し、かつこれら細胞は細胞死のマーカーであるEvans blue dye-positiveであった。しかしアポトーシスのマーカーであるTunel陽性細胞およびネクローシス細胞はまれであった。G-CSFは心筋細胞のauotophagic vacuolesを改善し、cathepsin DやRab7の上昇を抑制した。またEvansblue dye-positive細胞を著しく減少させた。以上より心筋細胞死のメカニズムはオートファジーであり、G-CSFによる長期心機能・予後改善効果は心筋細胞オートファジーの予防、TNF-α発現抑制、MMP活性化である。 次にすでに進行した心不全状態になっている25週令DCMハムスターにG-CSFを投与したが、効果はなかった。そこで心不全がすでにあるヒト拡張型心筋症に対するG-CSiF投与は行わなかった。 慢性心不全がすでに完成している心筋梗塞後16週の慢性心不全モデルマウスG-CSF投与を行った。その結果、G-CSFはDCMモデルと異なり、心機能とリモデリングを有意に改善した。そのメカニズムは心筋細胞のG-CSF受容体発現の亢進を介したTNF-α、TGF-βならびにAT-1の抑制とMMPやGATA4の活性化であった。
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