研究課題/領域番号 |
15209059
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
救急医学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小倉 裕司 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (70301265)
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研究分担者 |
杉本 壽 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (90127241)
田中 裕 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (90252676)
嶋津 岳士 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (50196474)
鍬方 安行 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (50273678)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
45,500千円 (直接経費: 35,000千円、間接経費: 10,500千円)
2005年度: 13,260千円 (直接経費: 10,200千円、間接経費: 3,060千円)
2004年度: 13,260千円 (直接経費: 10,200千円、間接経費: 3,060千円)
2003年度: 18,980千円 (直接経費: 14,600千円、間接経費: 4,380千円)
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キーワード | 免疫応答 / Toll-like receptor / ステロイド / 侵襲 / G-CSF / 細胞内サイトカイン / heme oxygenase-1 / マイクロパーティクル / toll-like receptor / heme-oxytenase-1 |
研究概要 |
侵襲時全身性炎症反応患者における免疫応答メカニズムに関する研究を行い、以下の結果を得た。 (1)単球機能の解明 重症外傷、熱傷、感染症患者を対象に、単球のToll-like receptor(TLR)発現とその反応性をフローサイトメトリー法で評価し、細胞内heme oxygenase-1(HO-1)発現との関連性を検討した。その結果、侵襲時単球においてTLR発現と細胞内HO-1発現は共に充進しており、TLRを介した細胞内サイトカイン産生は有意に抑制されること、また患者血清因子が細胞内HO-1発現を誘導することを明らかにした。抗炎症作用を有する細胞内HO-1発現の充進が、侵襲時単球機能不全の一因になりうる。 (2)好中球機能の解明 侵襲時全身性炎症反応患者における多核白血球の機能制御メカニズムとして、重要な核内転写因子であるNF一κBとglucocorticoid receptorがお互いに発現バランスを保ちながら活性化を制御することを証明した。また、活性化された多核白血球からは接着因子を有するmicroparticleが産生されることを明らかにした。一方で、侵襲時活性化された多核白血球において、組織修復因子であるhepatocyte growth factorの産生充進を明らかとし、多核白血球の組織修復作用を証明した。 (3)血管内皮機能の解明侵襲時進行する血管内皮細胞の活性化の指標として、血管内皮から産生されるmicroparticleが血液中に有意に増加し、活性化された多核白血球との接着も増加することを明らかにした。多核白血球、血小板との細胞連関を介して、血管内皮傷害が進行する可能性を示した。 (4)γδT細胞機能の解明初期免疫応答として重要な役割を担うγδT細胞の機能を侵襲時全身性炎症反応患者で評価した。侵襲後、γδT細胞は速やかに活性化され、血中から減少することを明らかにした。重症患者の初期免疫応答として、γδT細胞が侵襲早期から炎症部へ移動する可能性を示した。
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