研究課題/領域番号 |
15251002
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
地域研究
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
新免 康 中央大学, 文学部, 教授 (10235781)
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研究分担者 |
小松 久男 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (30138622)
澤田 稔 富山大学, 人文学部, 教授 (20215916)
藤山 正二郎 福岡県立大学, 人間社会学部, 教授 (30113244)
堀 直 甲南大学, 文学部, 教授 (80140391)
吉田 世津子 四国学院大学, 社会学部, 助教授 (70352086)
岡 奈津子 アジア経済研究所, 地域研究センター, 研究員
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研究期間 (年度) |
2003 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
32,630千円 (直接経費: 25,100千円、間接経費: 7,530千円)
2006年度: 8,840千円 (直接経費: 6,800千円、間接経費: 2,040千円)
2005年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
2004年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
2003年度: 9,750千円 (直接経費: 7,500千円、間接経費: 2,250千円)
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キーワード | 中央アジア / ウイグル人 / 地域社会 / 民族意識 / 新疆 / ウズベキスタン / カザフスタン / クルグズスタン / ウイグル / 民族アイデンティティ / イスラーム |
研究概要 |
本研究課題は、中華人民共和国新疆ウイグル自治区と旧ソ連領中央アジア諸国にまたがって居住するウイグル人の社会・文化と民族アイデンティティについて検討することを目的とする。 ウイグル人は、主に新疆のオアシス地域に居住する定住民であり、この地域の中心的な民族である。また、カザフスタンの20万人余を始め、旧ソ連領にも相当人口を抱えており、このことは、19世紀後半以降、特定の政治的条件に応じて中国領からロシア領・ソ連領にかなりの規模でウイグル人が移住したことに基づいている。 彼らは、中央アジア諸国の各基幹民族に匹敵する人口規模を擁しながら、居住する各国家においてマイノリティであり、自らの民族国家をもたないという点に民族としての存在様態の特徴がある。言語・文化・宗教などの面において一定の一体性を具え、民族としての枠組と呼称は20世紀になってからのものでありながら、現在の彼らはおしなべて共通的なウイグル人としての民族意識をもっている。そのことは、民族としての求心性の基礎となっている。 他方、その居住地が広大な空間の中の各地に分布し、それぞれの地域性と歴史的経緯をもつことを背景として、その民族意識の内実は、現在においても、地域、階層、属する国家によって一定の偏差を示すとともに、国家の政策、社会・経済・文化状況、他の民族との関係、それぞれの地域社会がもつ歴史的背景などと密接に関わり、連動している。とくに注目したいのは、民族運動などにおいて民族主義者・エリート層により表出された政治化された民族意識と、地域社会レベルにおけるウイグル人の民族的な感覚と意識である。両者はある意味別次元の事象でありながら、調査の結果、その間には相互連関性が見られることが明らかになった。
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