研究課題/領域番号 |
15251011
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
文化人類学・民俗学
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研究機関 | 成蹊大学 |
研究代表者 |
堀内 正樹 成蹊大学, 文学部, 教授 (10209281)
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研究分担者 |
大塚 和夫 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (70142015)
宇野 昌樹 広島市立大学, 国際学部, 教授 (40347612)
奥野 克己 (奥野 克已) 京都文教大学, 人間学部, 助教授 (90250018)
清水 芳見 中央大学, 総合政策学部, 教授 (10216111)
新井 和広 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 助手 (60397007)
水野 信男 兵庫教育大学, 学校教育学部, 名誉教授 (50032511)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
34,450千円 (直接経費: 26,500千円、間接経費: 7,950千円)
2006年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2005年度: 9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
2004年度: 9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
2003年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
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キーワード | アラブ / 中東 / ネットワーク / 文化人類学 / 民族誌 / 多国籍 / 多国藉 |
研究概要 |
本研究は、アラブ世界の様々な分野の人間関係の現状を分析することによって、社会全体を貫くネットワーク・システムの維持メカニズムを実証的に検証することを目的とした。その際、政治的・経済的・社会的・文化的環境、およびネットワークの内的意味世界の解明を分析の2本の柱とした。 まず、ほとんどの調査地域においてこの十年ほどのあいだに急激な社会変化が生じていることが確認できた。政治・経済状況の悪化や社会格差の拡大、そして欧米を基準とした価値指標の浸透がもたらした閉塞感の蔓延などである。そうした現象に対応するように、ネットワークの地理的範囲や人の移動のパターンにも少なからぬ変化が見られたが、人間関係の保ち方自体に変化はほとんどなく、むしろ不安が増している社会状況に対処するために、これまで以上にネットワーク構築の重要性が増大しているという認識を得た。 またネットワークの内的意味世界に関しては、同時代の人間関係のみならず、すでに死去した過去の世代の人間も重要なネットワーク・ポイントに組み込まれているという重要な発見をした。ネットワーク構築の適用範囲は現在だけでなく過去へも拡大されているのである。 現代の地平へ伸びた人間関係のベクトルと、過去へと伸びたベクトルとがひとつに融合されて、「いま・ここ」という変化の渦中にある生活世界の中で、人間関係が柔軟・多様かつ強靱に機能するというしくみこそが、ネットワーク型社会システムの維持メカニズムの核心を成すとの認識を得た。この知見は、政治学や経済学、社会学といった「現代学」のみならず、過去をすでに終わってしまったものとして扱う歴史学に対しても、その姿勢を根本から問い直す重大な契機となるはずである。
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