研究課題/領域番号 |
15255017
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
水産学一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
黒倉 寿 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 教授 (50134507)
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研究分担者 |
佐野 光彦 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 助教授 (50178810)
小河 久朗 北里大学, 水産学部, 教授 (20005656)
河野 博 東京海洋大学, 海洋科学部, 教授 (90234707)
馬場 治 東京海洋大学, 海洋科学部, 教授 (40189725)
堀之内 正博 島根大学, 汽水域研究センター, 助教授 (30346374)
古谷 研 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (30143548)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
41,080千円 (直接経費: 31,600千円、間接経費: 9,480千円)
2006年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2005年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
2004年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
2003年度: 14,430千円 (直接経費: 11,100千円、間接経費: 3,330千円)
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キーワード | エビ養殖 / マングローブ生態系 / 多様性 / 環境負荷 / 養殖システム / タイ / 沿岸環境 / マングローブ / 安定同位体 / 魚類群衆構造 / 稚魚 / 沿岸 / 魚類群集 / シャム湾 / アンダマン海 / 微小地形 / 魚類 / タイ国 / 季節変動 / パックパナン湾 |
研究概要 |
本研究により、大規模なエビ養殖場の建設等によるマングローブ林の消失が、周辺沿岸の魚類群集を変化させ、魚類資源の低下を招くことが明瞭に示された(Shinnaka et al.)。マングローブ生態系の水生生物の生産は、水路、林、裸地など、さまざまな要素によって構成される、複雑な微小環境の多様性によって保たれており(Kon et al.)、水生生物は、その特性に応じてさまざまな環境を利用して、マングローブ生態系内に分布している(Yokoo et al.)。また、天然のマングローブによって支えられている基礎生産量は、同所的に存在するニッチのほぼ重複すると考えられる生物種間にも餌料をめぐる競合関係を持たせないほどに豊かである(Tongununui et al. 2005,2006)。すなわち、マングローブ林の保全を考える場合、ただ単にマングローブの木の保存を考えるのではなく、時間的に変化を伴いながら、さまざまな微小環境を創出し、多様性を生み出している、自然のマングローブ汽水域の生態的な機能を保全しなければならない。こうした、生態系の機能の保全と、エビ養殖業の発展・存続を考えると、天然マンゴローブ林を保全しながら、中小規模の養殖施設が、天然マングローブ林の周辺に散在し、環境負荷を最小にする努力を行いながら、マングローブ生態系が持つ浄化機能を利用していくことを考えることがのぞましい。こうした形でエビ養殖業が調和的に発展していくためには、エビ養殖業者の理解が不可欠であるが。タイ国南部の中小養殖業者の場合、長期定期安定的な生産がたもたれるという動機づけがあれば、環境調和的な養殖システムへの変更を、短期的な収益性の低下があっても受け入れるということが示された(Kasai et al.)
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