研究課題/領域番号 |
15256005
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
朔 敬 新潟大学, 医歯学系, 教授 (40145264)
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研究分担者 |
程 クン (程 くん) 新潟大学, 医歯学系, 助教授 (40207460)
丸山 智 新潟大学, 医歯学系, 助手 (30397161)
依田 浩子 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 科研費研究員 (60293213)
宮崎 秀夫 医歯学系, 教授 (00157629)
長尾 徹 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (90261007)
浅川 義範 徳島文理大学, 薬学部, 教授 (50033874)
鈴木 誠 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (50107778)
大城 和文 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (50332648)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
34,060千円 (直接経費: 26,200千円、間接経費: 7,860千円)
2006年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2005年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2004年度: 16,250千円 (直接経費: 12,500千円、間接経費: 3,750千円)
2003年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
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キーワード | アジア民族 / 口腔癌 / 上皮内癌 / 異型上皮 / 口腔粘膜下線維症 / 細胞外基質 / 噛みタバコ / 病理疫学 / 口腔がん / 噛みたばこ / 表在型扁平上皮癌 / 前癌病変 / OSF / 歯科補綴物 |
研究概要 |
(1)症例収集ならびに疫学調査:噛みたばこ習慣の有無のほか口腔癌患者の臨床的事項および腫瘍病理組織型や粘膜下線維症を検討した。台湾、インド、バングラデッシュ、スリランカ、イエメン、マダガスカル、ミャンマーを踏査し、習慣と口腔癌発生頻度の関連を検討した。 (2)口腔粘膜前がん病変の診断と上皮内基質:免疫組織化学的解析結果を応用して新たに口腔粘膜前がん病変の病理組織学的概念を発展させた。すなわち、二層性異型上皮の認識が腫瘍性異型上皮の診断に有用であること、上皮内に沈着するパールカンほかの細胞外基質を証明して上皮内基質という概念を提案し、それが前がん病変診断に有用であることを明らかにした。 (3)口腔粘膜下線維症の解析:噛みたばこ地域から収集した粘膜下線維症(OSF)症例によって、その進行度分類を提案し、それが細胞外基質の沈清様式と関連があることをしめした。線維症の進展に脈管分布が関連し、局所の低酸素状態が口腔発がん背景となる基礎データをえた。 (4)扁平上皮癌のがん関連遺伝子:収集した口腔粘膜扁平上皮癌、上皮内癌、異型上皮症例について、組織化学、微小切り出し、RT-PCRによる解析をすすめた結果、噛みたばこ背景の有無にかかわらず共通するp53遺伝し変異様式を明らかにした。 (5)噛みたばこ成分の解析:噛みたばこ材料について有機化学的に精密分析をおこない、その成分は地域をこえて基本的には同様の構成であることが判明した。 (6)総括:以上のとおり、噛みたばこ習慣による口腔癌の多面的な検討により、わが国の口腔癌との類似点を明らかにできたので、わが国の口腔癌発症機構を検討していくために重要な示唆がえられるとともに、病理組織診断精度を格段に向上させることができた。
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